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勾留からの早期釈放を目指す手続|守谷・常総・取手・つくばみらい| 勾留意見書・準抗告・勾留延長への対応

刑事弁護・身体拘束

勾留からの早期釈放を目指す手続
— 勾留意見書・準抗告・勾留延長への対応

ご家族が逮捕・勾留された方へ
弁護士 吉津和輝 / 茨城県弁護士会所属
弁護士 吉津和輝(よしつ かずき)
茨城県弁護士会所属/2018年12月弁護士登録(登録から約7年)
主な取扱分野:刑事弁護・身体拘束への対応・家族法・企業法務
ご家族が逮捕・勾留された方へ。身体拘束が続くと、ご本人の生活や仕事、ご家族の負担は大きくなります。この記事では、被疑者が勾留された場合に早期釈放を目指して弁護士がとり得る手続として、勾留意見書・準抗告・勾留延長への対応の3つを、刑事訴訟法の条文とともに整理します。手続は限られた期間で進むため、流れを知っておくことが落ち着いた対応につながります。
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弁護士 吉津和輝(茨城県弁護士会所属)/〒302-0128 茨城県守谷市けやき台3-28-7
Q 家族が逮捕されました。「勾留(こうりゅう)」とは何ですか。逮捕とどう違うのですか。
A
結論として、勾留とは、逮捕に続いて被疑者の身体を拘束する裁判官の処分です。被疑者の段階では原則として10日間、延長されると最長で20日間に及ぶことがあります。

逮捕は、捜査の初期に行われる比較的短時間の身体拘束です。刑事訴訟法では、司法警察員は被疑者の身体を拘束した時から48時間以内に書類・証拠物とともに検察官へ送致しなければならず(203条1項)、送致を受けた検察官は、受け取った時から24時間以内、かつ身体拘束の時から72時間以内に、裁判官へ勾留を請求するか、被疑者を釈放するかを判断します(205条1項・2項)。

この勾留請求を受けた裁判官が、勾留の理由と必要があると判断すると勾留状を発し(207条1項・5項)、ここから「勾留」が始まります。つまり、逮捕(最大72時間)→勾留請求→勾留、という流れです。

STEP 1
逮捕
最大72時間以内に
勾留請求か釈放を判断
STEP 2
勾留請求
検察官が裁判官へ
勾留を請求
STEP 3
勾留
原則10日間
STEP 4
勾留延長
通じて10日まで
(合計最長20日)
— 逮捕から勾留・延長までの大まかな流れ —
【根拠】刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)205条2項:「前項の時間の制限は、被疑者が身体を拘束された時から七十二時間を超えることができない。」
Q 勾留されると、最大でどのくらい身柄を拘束されますか。
A
結論として、被疑者の勾留期間は勾留請求の日から原則10日間です。延長されると通じて10日まで延ばすことができ、合計で最長20日間となります(一部の重大な罪ではさらに延長される場合があります)。ただし、これは原則として1つの犯罪事実についての上限で、別の事実で再逮捕・再勾留されると、身柄拘束がさらに続くことがあります。

刑事訴訟法208条1項は、被疑者を勾留した事件について、勾留請求の日から10日以内に公訴(起訴)を提起しないときは、検察官は直ちに被疑者を釈放しなければならないと定めています。もっとも、やむを得ない事由があると認めるときは、検察官の請求により期間を延長でき、その延長は「通じて十日を超えることができない」とされています(同条2項)。

さらに、刑法に定める内乱・外患・国交に関する罪・騒乱の罪など一定の罪については、通じて5日を限度に再延長が認められる場合があります(208条の2)。これらは限られた類型の罪についての例外です。

【根拠】刑事訴訟法208条2項:「裁判官は、やむを得ない事由があると認めるときは、検察官の請求により、前項の期間を延長することができる。この期間の延長は、通じて十日を超えることができない。」
「最長20日」は、原則として1つの犯罪事実についての上限です。別の犯罪事実があり、新たに逮捕・勾留の要件を満たす場合には、改めて逮捕・勾留(再逮捕・再勾留)され、身柄拘束が通算で20日を超えて続くことがあります。もっとも、同一の犯罪事実について再び逮捕状を請求するときは、前に逮捕状の請求・発付があった旨を裁判所に通知しなければならず(199条3項)、捜査の蒸し返しのために安易に再逮捕・再勾留を繰り返すことは、原則として許されないと考えられています。再逮捕・再勾留の適否を争える場合もあります。
⚠️ 勾留されたまま起訴されると、被疑者としての勾留から被告人としての勾留へ移行します。起訴後に身柄の解放を求める場合は「保釈」という別の手続によることになります。
Q 「勾留意見書」とは何ですか。勾留を防ぐために弁護士は何をするのですか。
A
結論として、勾留意見書とは、勾留の要件を満たしていないことなどを書面で示し、勾留請求や勾留決定を避けるよう検察官や裁判官に求めるものです。

勾留が認められるには、罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があることに加えて、次の3つのいずれかにあたることが必要です(刑事訴訟法60条1項。被疑者の勾留にも207条1項により準用されます)。

① 定まった住居を有しないとき
② 罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき
③ 逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由があるとき

弁護士は、これらの要件を満たさないこと(帰る住居があること、証拠を隠す立場・状況にないこと、家族や勤務先があり逃げる事情がないこと等)を具体的に整理し、検察官に対して勾留を請求しないよう求める意見書や、勾留請求を受けた裁判官に対して勾留決定をしないよう求める意見書を提出します。裁判官は、勾留の理由がないと認めるときは勾留状を発せず、直ちに被疑者の釈放を命じます(207条5項ただし書)。

逮捕から勾留請求までは原則72時間以内と時間が限られているため、意見書による働きかけは、できるだけ早い段階で行う必要があります。
Q 勾留が決まってしまいました。決定を争う方法はありますか。
A
結論として、裁判官がした勾留の決定に不服があるときは、刑事訴訟法429条1項2号に基づき「準抗告(じゅんこうこく)」という不服申立てができます。

準抗告とは、裁判官がした一定の裁判について、その取消し又は変更を裁判所に求める手続です。勾留に関する裁判は429条1項2号に挙げられており、勾留の決定もこれに含まれます。

請求は、請求書を管轄裁判所に差し出して行います(431条)。簡易裁判所の裁判官がした裁判に対しては管轄地方裁判所に、その他の裁判官がした裁判に対してはその裁判官の所属する裁判所に対して申し立てます。準抗告を受けた地方裁判所は、合議体(裁判官3人)で決定します(429条4項)。準抗告で勾留の要件がないと判断されれば、勾留が取り消され、釈放につながります。

1
勾留決定
裁判官が勾留状を発付
2
準抗告の申立て
請求書を管轄裁判所へ
(刑訴法431条)
3
合議体が判断
地方裁判所の合議体が
取消し・変更を決定
— 勾留決定に対する準抗告のおおまかな流れ —
【根拠】刑事訴訟法429条1項:「裁判官が次に掲げる裁判をした場合において、不服がある者は…その裁判の取消し又は変更を請求することができる。」同項2号は「勾留…に関する裁判」を挙げています。
準抗告が認められるかどうかは事案によって異なり、必ず認められるものではありません。もっとも、申立てを通じて主張を明確にしておくことには意味があると考えられます。
Q 勾留が10日から延長されました。延長そのものも争えますか。
A
結論として、勾留期間の延長を認める裁判も「勾留に関する裁判」として準抗告の対象になると解されており、延長決定を争うことができます。

勾留の延長は、「やむを得ない事由があると認めるとき」に限って認められます(刑事訴訟法208条2項)。そこで、捜査の進み具合からみて延長の必要が乏しい、すでに必要な捜査は終わっていると見られる、といった事情を具体的に主張し、延長を認めた裁判官の判断に対して429条による準抗告を申し立てることが考えられます。

延長の全部または一部が取り消されれば、その分だけ身体拘束の期間が短くなります。延長を争う場合も、判断は地方裁判所の合議体で行われます(429条4項)。

Q 準抗告のほかに、釈放を求める方法はありますか。
A
結論として、勾留の理由または必要がなくなったときは勾留の取消しを請求でき、一時的な事情には勾留の執行停止という制度があります。

刑事訴訟法87条1項は、勾留の理由又は勾留の必要がなくなったときは、検察官・勾留されている被告人・その弁護人・配偶者・直系の親族などの請求により、又は職権で、勾留を取り消さなければならないと定めています。この規定は、被疑者の勾留についても準用されます(207条1項)。たとえば、勾留された後に被害者との示談が成立し、罪証隠滅のおそれが小さくなったような場合に活用されることがあります。

【根拠】刑事訴訟法87条1項:「勾留の理由又は勾留の必要がなくなつたときは、裁判所は、…請求により、又は職権で、決定を以て勾留を取り消さなければならない。」
葬儀への出席など一時的な事由については、勾留の執行停止により、一時的に身柄が解かれる場合があります。どの手続が適しているかは状況によって異なります。
Q 守谷・取手など茨城県南で家族が勾留されたら、いつ弁護士に相談すればよいですか。
A
結論として、身体拘束は時間との勝負です。逮捕の連絡を受けた時点で、できるだけ早く相談することをおすすめします。

逮捕から勾留請求までは原則72時間以内、勾留は原則10日・延長で最長20日と、手続は短い期間で進みます。勾留意見書による働きかけは勾留請求の前後に、準抗告は勾留決定の後に、それぞれ限られた時間の中で行う必要があります。流れを把握し、早い段階で動くことが、とり得る手続の幅を広げることにつながります。

茨城県南の身柄事件では、勾留の請求や勾留質問を扱う裁判所が、守谷市・取手市の場合は水戸地方裁判所龍ケ崎支部、つくばみらい市の場合は土浦支部、常総市の場合は下妻支部となるのが一般的です。面会や差し入れ、弁護士との連絡など初動で動くべきことが多いため、地域の事情を踏まえた早めのご相談が役立ちます。

県南エリアの身柄事件について

守谷市・取手市・つくばみらい市は、つくばエクスプレスや常磐線で東京方面へ通勤する方が多い地域です。勤務先や立ち寄り先のある都内などで逮捕され、地元のご家族が対応に動くというケースも少なくありません。茨城県南の身柄事件では、勾留の請求や勾留質問を扱う裁判所が、上記のとおり管轄の支部(守谷市・取手市は水戸地方裁判所龍ケ崎支部、つくばみらい市は土浦支部、常総市は下妻支部)になります。逮捕直後は不安や情報不足の中で判断を迫られやすいため、地域の事情を踏まえた早めの相談が落ち着いた対応につながります。

CONTACT

ご家族が逮捕・勾留されると、何から手をつけてよいか分からず、不安を感じる方が多いと思います。状況をお聞きしたうえで、とり得る手続とその見通しをご説明します。まずはお気軽にご連絡ください。

弁護士 吉津和輝
茨城県弁護士会所属/〒302-0128 茨城県守谷市けやき台3-28-7
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対応エリア

守谷市・取手市・つくばみらい市・常総市・龍ケ崎市・牛久市・つくば市・土浦市・坂東市・野田市・我孫子市・北柏をはじめ、茨城県南部・千葉県北西部で、ご家族の逮捕・勾留など身体拘束に関するご相談をお受けしています。弁護士 吉津和輝(茨城県弁護士会所属)までお気軽にどうぞ。

参考資料・情報源

刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)(e-Gov法令検索・デジタル庁)
茨城県内の管轄区域表(裁判所ウェブサイト)

更新履歴

2026年6月9日:記事を公開しました。

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別事案への法的アドバイスではありません。具体的なご相談は弁護士にお問い合わせください。なお、本記事の内容は令和8年(2026年)6月時点の情報に基づいています。法律・実務の取り扱いは今後変更される可能性があります。
公開日:2026年6月9日|最終更新日:2026年6月9日