顧問弁護士・企業法務

取手市の企業・顧問契約|常磐線沿線の中小企業向け|労務・解雇・事業承継

弁護士 吉津和輝(茨城県弁護士会所属)
弁護士 吉津和輝(よしつ かずき)
茨城県弁護士会所属|2018年12月弁護士登録
主な取扱分野:企業法務(顧問・契約書レビュー・労務)・労働問題・解雇/雇止め・就業規則・事業承継

取手市の中小企業経営者・人事担当の方へ。常磐線で都内本社に通勤する従業員、藤代地区の老舗企業や旧家・農家からの法人化、家族経営から脱皮中の事業所など、取手市の事業構造を踏まえて、就業規則・解雇判断・事業承継の3論点で「顧問弁護士の使い方」を整理します。守谷市の弁護士 吉津和輝が、状況をお聞きしたうえで個別にご説明します。

この記事のQ&A
  1. 取手市の中小企業に顧問弁護士は必要ですか?
  2. 就業規則は何人から必要ですか?古いまま使っていて大丈夫でしょうか?
  3. 従業員を解雇したいのですが、何に気をつければよいですか?
  4. 問題社員への対応はどうすればよいですか?
  5. 藤代地区の老舗企業ですが、後継者問題と株式の引き継ぎを考えています。
  6. 都内本社の取手工場・支店ですが、地元の弁護士に依頼するメリットはありますか?
  7. 労働審判や訴訟になった場合、取手市の事案はどこの裁判所で扱いますか?
Q取手市の中小企業に顧問弁護士は必要ですか?
A
結論として、従業員を雇用している事業所であれば、就業規則・労務管理・解雇判断のいずれかの場面で弁護士の関与が必要になることが想定されます。

顧問弁護士とは、企業と継続的な契約を結び、日常的な法律相談・契約書チェック・社内規程の整備・トラブル発生時の初動対応等を一括して担当する弁護士のことです。スポット(単発)依頼と異なり、事業内容を継続して把握しているため、初動の早さと判断の的確さが期待できます。

取手市は人口約10万人、事業所数3,312(令和元年経済センサス基礎調査)の県南中堅都市です。常磐線・関東鉄道沿線で都内本社の支店・工場が多く、藤代地区(旧藤代町)を中心に旧家・農家からの法人化や老舗企業の事業承継ニーズが厚いのが特徴です。これらに共通するのが「人を雇う・引き継ぐ」場面の法的論点です。

取手市の事業者が顧問弁護士を活用しやすい3つの場面
就業規則・労務
就業規則の確認、賃金規程、ハラスメント対応、36協定、テレワーク規程
解雇・雇止め
解雇の合理性判断、解雇予告手当、退職勧奨、有期契約の雇止め判断
事業承継
後継者への株式承継スキーム、遺留分対策、株主間契約、所在不明株主対応
取手市は常磐線で東京駅まで快速で約45分の通勤圏に位置し、都内本社の支店・工場が多いという地域特性があります。事務所は守谷市けやき台に所在し、取手市の事業所からは車で約20分の距離です。日常の労務相談から訴訟・労働審判への対応まで、現地に近い窓口として機能します。
Q就業規則は何人から必要ですか?古いまま使っていて大丈夫でしょうか?
A
結論として、常時10人以上の労働者を使用する使用者は、就業規則を作成し労働基準監督署長に届け出る義務があります。

労働基準法(昭和22年法律第49号)第89条が、就業規則の作成・届出義務を定めています。「常時10人」にはパート・アルバイトも含まれます。労働者数を「正社員のみ」で数えるのではない点に注意が必要です。

【根拠】労働基準法(昭和22年法律第49号)第89条:「常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。次に掲げる事項を変更した場合においても、同様とする」

古い就業規則をそのまま使い続けるリスクは大きいです。近年だけでも、時間外労働の上限規制(平成31年4月施行)、同一労働同一賃金(令和2年4月施行・中小企業は令和3年4月)、ハラスメント防止措置義務(令和4年4月から中小企業も対象)、育児・介護休業法の改正(令和4年4月以降複数回改正)等、多数の法改正が行われています。

就業規則で確認しておきたい主な項目
1
労働時間・休憩・休日
始業・終業時刻、休憩時間、休日、年次有給休暇、時間外労働の上限
2
賃金・退職金
賃金の決定・計算・支払方法、賃金締切日・支払日、退職金制度
3
退職・解雇事由
退職事由、解雇事由、定年、自己都合退職の手続
4
懲戒
懲戒の種類・程度、懲戒事由、手続(弁明の機会等)
5
ハラスメント・安全配慮
セクハラ・パワハラ・マタハラ防止措置、相談窓口、安全配慮義務
就業規則の作成手続そのもの(作成・届出・周知)は主に社会保険労務士の分野です。当職は、就業規則のリーガル面のレビュー(解雇事由・懲戒事由の表現、ハラスメント条項の整備、判例に照らした条項の妥当性等)と、就業規則を巡る紛争対応を担当します。詳しくは社会保険労務士にもご相談ください。
Q従業員を解雇したいのですが、何に気をつければよいですか?
A
結論として、解雇は法律上厳しく制限されており、判断前に弁護士への相談を強くおすすめします。

労働契約法(平成19年法律第128号)第16条は、解雇権濫用法理を定めています。客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない解雇は無効になります。

【根拠】労働契約法第16条:「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」

解雇する場合の手続面では、労働基準法第20条第1項により、少なくとも30日前に予告するか、30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払う必要があります。予告期間と解雇予告手当を組み合わせることもでき、たとえば10日前に予告し20日分以上の解雇予告手当を支払う形も可能です。

【根拠】労働基準法第20条第1項:「使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも三十日前にその予告をしなければならない。三十日前に予告をしない使用者は、三十日以上の平均賃金を支払わなければならない」

さらに労働基準法第19条第1項は、業務上の負傷・疾病による休業期間中とその後30日間、産前産後の休業期間中とその後30日間の解雇を、原則として禁止しています(解雇制限)。

 解雇予告手当を支払えば自由に解雇できる、という誤解は危険です。解雇予告手当の支払いは「手続要件」を満たすにすぎず、解雇そのものが労働契約法第16条の合理性・相当性を欠く場合は、依然として無効と判断されます。「予告手当を払うから辞めてくれ」という対応で訴訟になった場合、企業側が敗訴し、解雇後の賃金相当額(バックペイ)を支払う結果になることがあります。

解雇には、普通解雇・懲戒解雇・整理解雇の3類型があり、それぞれ求められる要件が異なります。整理解雇では判例上、人員削減の必要性、解雇回避努力、人選の合理性、手続の相当性の4要素が考慮されます。

Q問題社員への対応はどうすればよいですか?
A
結論として、問題社員対応は「いきなり解雇」ではなく、注意指導・配置転換・懲戒等の段階的措置を踏むのが原則です。

能力不足・勤怠不良・職務怠慢・ハラスメント加害等の問題行動があっても、いきなり解雇に踏み切ると、労働契約法第16条の解雇権濫用法理により無効と判断される可能性があります。判例上、企業に求められるのは以下の点です。

問題社員への段階的対応の流れ(一般的な進め方)
1
事実確認・記録
問題行動の具体的内容・日時・関係者を記録。本人の言い分も聴取し記録する
2
注意指導(口頭・書面)
改善すべき点を具体的に指摘。改善期間と達成目標を明示。指導記録を残す
3
配置転換等の解雇回避措置
本人の適性に合う部署への異動を検討。研修受講等の支援も検討
4
懲戒処分(必要に応じて)
就業規則に定めた手続に従い、戒告・減給・出勤停止等の懲戒。弁明の機会を付与
5
退職勧奨または解雇判断
改善の見込みがない場合、退職勧奨を検討。合意退職が成立しない場合に解雇を最終判断
退職勧奨は強制ではなく、あくまで合意による退職を求める手続です。退職勧奨が執拗に繰り返されたり、威圧的な言動を伴ったりすると、違法な退職強要と判断され、損害賠償請求の対象になる場合があります。退職勧奨の進め方・記録の残し方・合意退職書面の作成は、弁護士のサポート対象になります。
ハラスメント加害者への対応では、被害者保護(配置転換・相談窓口対応)と加害者への手続(事実確認・聴取・処分検討)を並行して行う必要があります。一方を欠くと、被害者からの安全配慮義務違反、加害者からの懲戒処分無効の双方向のリスクが生じます。
Q藤代地区の老舗企業ですが、後継者問題と株式の引き継ぎを考えています。
A
結論として、事業承継には税務・法務・経営の各側面があり、弁護士は法務面(株式承継・遺留分対策・株主間契約・所在不明株主対応)を担当します。

取手市は藤代地区を中心に、旧家・農家からの法人化や、創業数十年規模の老舗企業が集積しています。これらの企業に共通する課題が、経営者の高齢化と後継者問題です。中小企業白書(2025年版・中小企業庁)によれば、全国の経営者の平均年齢は2024年で約60.7歳に達しています。

事業承継には3つの類型があります。①親族内承継(子・配偶者・親族への承継)、②従業員承継(役員・従業員への承継)、③第三者承継(M&A)。それぞれ法的論点が異なります。

事業承継で弁護士が担当する主な論点
株式承継スキーム
贈与・相続・譲渡の組み合わせ、株式集約、種類株式の活用
遺留分対策
後継者への集中承継と非後継者の遺留分の調整、経営承継円滑化法の民法特例
株主間契約
複数の株主がいる場合の議決権行使・株式譲渡制限の取り決め

税務面(贈与税・相続税、事業承継税制の適用)は税理士の専門領域です。法人版事業承継税制(特例措置)の特例承継計画の提出期限は、令和8年度税制改正・省令改正により令和9年(2027年)9月30日まで延長されました。ただし、贈与・相続の実行期限は令和9年12月31日のままで変更ありません。

【根拠】中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律(平成20年法律第33号)。同法に基づく特例承継計画の提出期限は、令和8年度税制改正および同年4月施行の中小企業庁所管の改正省令による(中小企業庁・東京都産業労働局公表値に基づく)。
経営承継円滑化法の遺留分に関する民法の特例(除外合意・固定合意)は、後継者への株式集中を進める際の遺留分紛争予防に有効な制度です。後継者・推定相続人全員の合意の上、経済産業大臣の確認および家庭裁判所の許可が必要です。家庭裁判所の許可は弁護士が対応する手続です。
 老舗企業では、過去の増資・株式譲渡の経緯から、現在の株主構成が複雑化し、所在不明の株主が存在することがあります。経営承継円滑化法の会社法特例(令和3年8月施行)により、一定要件の下で所在不明株主の株式買取手続の期間が「5年」から「1年」に短縮されています。具体的な活用は弁護士にご相談ください。
Q都内本社の取手工場・支店ですが、地元の弁護士に依頼するメリットはありますか?
A
結論として、事務所は守谷市けやき台に所在し、取手市内の事業所への訪問対応と龍ケ崎支部への対応の双方が可能です。

事務所は守谷市けやき台に所在し、取手市の事業所からは車で約20分の距離にあります。日常の顧問業務はメール・電話・ZOOM中心で完結することが多く、訪問が必要な場面では現地に伺います。

当職が取手市の事業所からのご相談で対応している主な場面は次のとおりです。

当職が取手市の事業所向けに対応する主な場面
日常の労務相談
採用・解雇・配転・ハラスメント・労働時間管理等の個別相談
行政対応
労働基準監督署からの是正勧告対応、労働局あっせん対応
紛争・訴訟対応
水戸地裁本庁・龍ケ崎支部での労働審判・訴訟、事業所での交渉立会い
既に他の弁護士に企業法務全般をお願いしている事業者様でも、特定の論点や地域に絞った相談・対応のみのご依頼は可能です。ご依頼の範囲はご相談時にお聞きしたうえで個別に設計します。
Q労働審判や訴訟になった場合、取手市の事案はどこの裁判所で扱いますか?
A
結論として、取手市の事案は水戸地方裁判所または水戸家庭裁判所龍ケ崎支部の管轄です。

労働審判・労働関係訴訟は、原則として労働者の現在地・就業地・使用者の事務所所在地を管轄する地方裁判所で扱います。

守谷市けやき台の当事務所からも、龍ケ崎支部・本庁いずれも対応可能です。日常の顧問業務はメール・電話・ZOOM中心で完結することが多く、訪問が必要な場合は守谷市から車で伺います。

弁護士法(昭和24年法律第205号)第23条の2に基づき、所属弁護士会を通じて公務所・公私の団体への照会(弁護士会照会)を行うことができます。取引先の所在確認、債務者の財産調査、保険会社への照会等で活用される制度で、守谷の弁護士であっても取手市・全国を対象に申し立てることができます。

初回相談は面談またはZOOMで承ります(電話相談は受け付けておりません)。詳しくは弁護士吉津和輝の紹介ページもご参照ください。

取手市の地域実情

取手市は茨城県南端、利根川を挟んで千葉県我孫子市と隣接する人口約10万人の中堅都市です。事業所数は3,312(令和元年経済センサス基礎調査)で、県南では中位ながら、JR常磐線・関東鉄道常総線沿線で都内本社の支店・工場が多いのが特徴です。常磐線取手駅から東京駅まで快速で約45分、上野駅まで約40分の通勤圏で、都内通勤の核家族世帯が多く居住しています。藤代地区(平成17年に旧藤代町と合併)には旧家・農家の法人化や創業数十年規模の老舗企業が集積し、後継者問題・事業承継ニーズが厚いエリアです。利根川沿岸には水害履歴(昭和の利根川決壊、近年の浸水想定区域)があり、BCP(事業継続計画)・労働安全衛生の観点からも法務上の論点が生じます。市内には取手競輪場・取手警察署・水戸地裁龍ケ崎支部(隣接の龍ケ崎市)があり、訴訟・調停・刑事手続のハブとしての機能も持ちます。

取手市の中小企業の経営者・人事担当の方で、就業規則・解雇・事業承継に関して顧問弁護士をご検討の方は、状況をお聞きしたうえで個別にご説明します。初回はZOOMまたは面談でお話を伺います。

弁護士 吉津和輝
茨城県弁護士会所属
📧 [email protected]
📞 050-3623-1320
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対応エリア

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更新履歴
  • 2026年4月29日:初版公開。法人版事業承継税制(特例措置)の特例承継計画提出期限の再延長(令和9年9月30日まで)を反映。

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別事案への法的アドバイスではありません。具体的なご相談は弁護士にお問い合わせください。なお、本記事の内容は令和8年(2026年)4月時点の情報に基づいています。法律・実務の取り扱いは今後変更される可能性があります。
公開日:2026年4月29日|最終更新日:2026年4月29日