· 

保釈の条件・流れ|守谷・取手・つくばみらい・常総・柏エリアの方へ|弁護士吉津和輝

刑事弁護・身柄解放

家族が起訴され勾留された
— 保釈で早く出すための条件・保釈金・手続の流れ

守谷・取手・つくばみらい・常総・柏エリアの方へ
弁護士 吉津和輝 / 茨城県弁護士会所属
弁護士 吉津和輝(よしつ かずき)
茨城県弁護士会所属(登録番号57714)/2018年12月弁護士登録
主な取扱分野:刑事弁護・身柄解放・家族法・企業法務・労働問題
ご家族が起訴され、勾留が続いている方へ。「いつになったら出てこられるのか」「保釈はできるのか」「保釈金はいくらかかるのか」——突然のことで、何から手をつければよいか分からない方も多いと思います。本記事では、保釈の条件・保釈金の決まり方・釈放までの流れを、刑事訴訟法の条文に沿って整理します。守谷・取手・つくばみらい・常総・柏など、当職の対応エリアでの管轄裁判所もあわせてご説明します。
— 刑事事件・保釈のご相談を承っています —
📞 050-3623-1320 📧 メールで相談
弁護士 吉津和輝(茨城県弁護士会所属)/〒302-0128 茨城県守谷市けやき台3-28-7
Q 保釈とはどんな制度ですか。いつから請求できますか?
A
保釈は、起訴された後の「被告人」について請求できる制度です。起訴前の捜査段階(被疑者勾留)では、保釈の請求はできません。

保釈とは、起訴後に勾留されている被告人が、保証金(保釈金)を納めることを条件に、判決が出るまでの間、身体の拘束を解かれる制度です。刑事訴訟法88条は、勾留されている「被告人」等が保釈を請求できると定めています。ここでいう被告人とは、検察官に起訴された後の立場を指します。

したがって、逮捕直後や起訴前の勾留(被疑者勾留)の段階では、保釈の請求はできません。起訴前に身体拘束を解く手段としては、勾留に対する準抗告や勾留取消請求といった別の手続を検討することになります。

【根拠】刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)第88条
「勾留されている被告人又はその弁護人、法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族若しくは兄弟姉妹は、保釈の請求をすることができる。」
起訴後であれば、起訴された当日に保釈を請求することも可能です。早期の身柄解放を目指すうえでは、起訴の前後を通じた準備が重要になります。
Q 保釈は家族でも請求できますか?
A
配偶者・直系の親族・兄弟姉妹なども保釈を請求できます。ただし、実務では弁護人(弁護士)が請求するのが通常です。

刑事訴訟法88条は、保釈を請求できる人として、勾留されている被告人本人のほか、その弁護人、法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族、兄弟姉妹を挙げています。そのため、ご家族(配偶者・親・子・きょうだい)からも、請求自体は可能です。

もっとも、保釈の請求では、権利保釈の除外事由に当たらないことや、逃亡・証拠隠滅のおそれが小さいことを、資料を添えて説得的に主張する必要があります。また、裁判官との面接や、検察官の意見への対応も求められます。こうした対応は専門的な判断を要するため、実務では弁護人が中心となって請求を行うのが一般的です。

Q どのような場合に保釈が認められますか?
A
保釈には「権利保釈(必要的保釈)」「裁量保釈(職権保釈)」「義務的保釈」の3種類があります。一定の除外事由に当たらなければ、権利保釈として保釈が認められます。

まず、刑事訴訟法89条の権利保釈です。保釈の請求があったときは、同条1号から6号の除外事由のいずれにも当たらない限り、裁判所は保釈を許さなければなりません。除外事由は次の6つです。

権利保釈が認められない6つの除外事由(刑訴法89条)
1号 重い罪(死刑、無期、または短期1年以上の拘禁刑に当たる罪)を犯したとき
2号 過去に死刑、無期、または長期10年超の拘禁刑に当たる罪で有罪の宣告を受けたことがあるとき
3号 常習として長期3年以上の拘禁刑に当たる罪を犯したとき
4号 罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき(実務で問題になりやすい)
5号 被害者や事件関係者・その親族に対し、加害や畏怖させる行為をすると疑うに足りる相当な理由があるとき
6号 被告人の氏名または住居が分からないとき

次に、刑事訴訟法90条の裁量保釈です。権利保釈の除外事由に当たる場合でも、裁判所は、逃亡や罪証隠滅のおそれの程度のほか、身体拘束の継続によって被告人が受ける健康上・経済上・社会生活上・防御の準備上の不利益の程度などを考慮し、適当と認めるときは職権で保釈を許すことができます。勾留が続くことで仕事を失う、家族の生活が立ち行かなくなるといった不利益は、この裁量保釈を判断する事情として主張できます。

【根拠】刑事訴訟法第90条
「裁判所は、保釈された場合に被告人が逃亡し又は罪証を隠滅するおそれの程度のほか、身体の拘束の継続により被告人が受ける健康上、経済上、社会生活上又は防御の準備上の不利益の程度その他の事情を考慮し、適当と認めるときは、職権で保釈を許すことができる。」

さらに、刑事訴訟法91条の義務的保釈があります。勾留による拘禁が不当に長くなったときは、裁判所は請求または職権で、勾留を取り消すか、保釈を許さなければなりません。

⚠️ 実務では、89条4号の「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由」があるとして権利保釈が認められないことが少なくありません。特に、起訴された事実を争っている事件では、この点が問題になりやすいといえます。
Q 保釈金はいくらかかりますか。返ってきますか?
A
保釈金の額は、事件の性質や被告人の資産などを考慮して個別に決まります。法律上の最低額・上限額の定めはありません。判決の確定後、没取されなければ原則として還付されます。

刑事訴訟法93条は、保釈を許す場合には保証金額を定めなければならないとし、その額は「犯罪の性質及び情状、証拠の証明力並びに被告人の性格及び資産を考慮して、被告人の出頭を保証するに足りる相当な金額」でなければならないと定めています。つまり、保釈金は被告人が逃げずに裁判に出頭することを担保するためのもので、本人にとって「没収されると困る」と感じる程度の額が設定されます。そのため、収入や資産が多い人ほど、また罪が重いほど、高くなる傾向があります。

【根拠】刑事訴訟法第93条(抜粋)
「保釈を許す場合には、保証金額を定めなければならない。保証金額は、犯罪の性質及び情状、証拠の証明力並びに被告人の性格及び資産を考慮して、被告人の出頭を保証するに足りる相当な金額でなければならない。」
保証金額に法律上の最低額の定めはありません。もっとも実務上は、茨城県内の事件でも150万円程度が下限の目安となることが多く、事件の内容や被告人の資力によっては、これより高額になることもあります。具体的な金額は、裁判所が事案ごとに判断します。

納めた保釈金は、被告人が保釈の条件を守って裁判に出頭していれば、判決の確定後に返還(還付)されます。逆に、正当な理由なく出頭しない、逃亡する、罪証を隠滅するなど保釈の条件に違反した場合には、その全部または一部が没取されることがあります。

Q 保釈が認められてから釈放されるまでの流れは?
A
保釈は、保証金を納付した後でなければ執行されません。保証金を納めれば、その日のうちに釈放されるのが一般的です。

保釈の手続は、大まかに次の流れで進みます。

保釈請求から釈放までの流れ
1 保釈請求書の提出
起訴後、事件が係属する裁判所に保釈を請求します。
2 検察官の意見・裁判官との面接
裁判所が検察官の意見を聴き、必要に応じて裁判官が面接を行います。
3 保釈許可決定・保証金額の決定
裁判所が保釈の可否を判断し、許可する場合は保証金額を定めます。
4 保証金の納付 → 釈放
保証金を納付した後に保釈が執行され、釈放されます。
【根拠】刑事訴訟法第94条第1項
「保釈を許す決定は、保証金の納付があつた後でなければ、これを執行することができない。」

このように、保釈が許可されても、保証金を納めない限り釈放されません。早期の釈放を目指す場合には、許可決定が出る前に保証金を準備しておくことが重要になります。

【実務上の注意:釈放時の待ち合わせ】
保証金を納付すると、本人は勾留されていた警察署や拘置所から速やかに釈放されます。釈放の正確な時刻を事前に把握できないことも多く、釈放された本人がそのままどこへ行ったか分からなくなってしまうこともあります。そのため、保釈が認められた場合に備えて、釈放時の待ち合わせ場所(警察署のロビーなど)を、本人や弁護人とあらかじめ打ち合わせておくことが大切です。
保証金は現金で納付するのが原則です。有価証券や、裁判所が適当と認める被告人以外の者が差し出した保証書をもって代えることも法律上は認められていますが(刑事訴訟法94条3項)、実務上はあまり用いられていません。
⚠️ 検察官が保釈許可決定に対して準抗告(不服申立て)を行うことがあり、その場合は釈放までにさらに時間がかかることがあります。
Q 守谷・取手・つくばみらい・常総・柏で家族が起訴されたら、どこの裁判所に保釈を請求しますか?
A
保釈の請求は、その刑事事件が係属している裁判所に対して行います。守谷・取手・つくばみらいなど茨城県南で勾留されている被告人の保釈は、多くが水戸地方裁判所の土浦支部で取り扱われます。

保釈は、起訴された刑事事件が現に係属している裁判所に請求します。注意したいのは、民事事件(交通事故の損害賠償など)と刑事事件とで取扱庁が異なる場合があることです。当職の対応エリアでは、刑事事件についておおむね次の裁判所が窓口となります。

主な地域 保釈を請求する裁判所
守谷市・取手市・龍ケ崎市・牛久市・つくばみらい市・つくば市・土浦市など 水戸地方裁判所 土浦支部
常総市・下妻市・坂東市・古河市など 水戸地方裁判所 下妻支部
柏市・我孫子市・野田市・流山市など 千葉地方裁判所 松戸支部
守谷市・取手市・龍ケ崎市・牛久市などでは、民事事件や家事事件、また在宅で起訴された交通事件などの一部の刑事事件は水戸地方裁判所龍ケ崎支部でも扱われます。一方、勾留されている被告人の事件(保釈が問題となる身柄事件)は、土浦支部で取り扱われるのが一般的です(合議事件・少年事件も土浦支部)。また、裁判員裁判の対象となる重大事件は、水戸地方裁判所の本庁でのみ取り扱われます。実際の係属裁判所は、起訴状や担当の弁護人にご確認ください。
Q 保釈金(150万円程度)を用意できないときはどうすればよいですか?
A
一度に現金を準備できない場合でも、保釈金の立替えを行う機関を利用するなどの方法があります。法律上は保証書で代える制度もありますが、実務上はあまり使われていません。

保釈金は一括での現金納付が原則ですが、150万円程度の現金をすぐに準備するのが難しいケースもあります。その場合に検討できる主な選択肢として、次のものがあります。

現金を一括で準備できない場合に検討できる主な制度
保釈保証金の立替え 一般社団法人 日本保釈支援協会などが、被告人以外の関係者(ご家族・親族など)からの申込みを受けて保釈金を立て替える仕組みです。
保釈保証書の発行 弁護士協同組合(全国弁護士協同組合連合会)などが保釈保証書を発行し、現金に代えて裁判所に提出する仕組みです(刑事訴訟法94条3項)。ただし実務上はあまり用いられず、現金での納付(立替えの利用を含む)が一般的です。
【根拠】刑事訴訟法第94条第3項
「裁判所は、有価証券又は裁判所の適当と認める被告人以外の者の差し出した保証書を以て保証金に代えることを許すことができる。」
⚠️ いずれの制度も審査があり、必ず利用できるとは限りません。利用には担当弁護人の協力が必要です。また、被告人が保釈の条件に違反して保証金が没取された場合には、立替金相当額の賠償や自己負担金の没収が生じることがあります。
地域の実情 — TX・常磐線沿線で働く方の身柄解放

守谷市・取手市・つくばみらい市は、つくばエクスプレスや常磐線で東京方面へ通勤する方が多い地域です。働き盛りの方が起訴され勾留が続くと、欠勤が長引いて職を失ったり、住宅ローンや家族の生活が立ち行かなくなったりする現実的な不利益が生じます。こうした社会生活上・経済上の不利益は、刑事訴訟法90条の裁量保釈を判断する際の重要な事情になり得ます。

なお、守谷市・取手市・龍ケ崎市・牛久市などにお住まいの方の場合、勾留されている被告人の保釈手続は、地元の龍ケ崎支部ではなく水戸地方裁判所の土浦支部で取り扱われるのが一般的です(在宅で起訴された交通事件などの一部の刑事事件や、民事・家事事件は龍ケ崎支部でも扱われます)。納付や打合せのために土浦まで出向く場面も想定し、あらかじめ段取りを組んでおくことが大切です。

CONTACT

ご家族が起訴され勾留が続いている状況では、一日でも早く身柄を解放したいというお気持ちは切実だと思います。保釈が認められるかどうかは、事件の内容や証拠の状況によって異なります。当職は、状況をお聞きしたうえで、保釈の見通しや取り得る手続についてご説明します。まずはお問い合わせください。

弁護士 吉津和輝
茨城県弁護士会所属/〒302-0128 茨城県守谷市けやき台3-28-7
📧 [email protected]
📞 050-3623-1320
対応エリア

守谷市・取手市・常総市・つくばみらい市・龍ケ崎市・牛久市・つくば市・土浦市・野田市・我孫子市・柏市・北柏をはじめ、茨城県南部・千葉県北西部にお住まいの方の、ご家族の保釈・身柄解放に関するご相談もお受けしています。弁護士 吉津和輝(茨城県弁護士会所属)までお気軽にどうぞ。

更新履歴

2026年6月5日:記事を公開しました。

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別事案への法的アドバイスではありません。保釈が認められるかどうか、保釈金の額などは、事件の内容によって異なります。具体的なご相談は弁護士にお問い合わせください。なお、本記事の内容は令和8年(2026年)6月時点の情報に基づいています。法律・実務の取り扱いは今後変更される可能性があります。
公開日:2026年6月5日|最終更新日:2026年6月5日