吉津和輝(登録番号57714 茨城県弁護士会所属) 市川法律事務所に所属する弁護士です。
目次
- 共同親権とは
- いつから変わるのか
- 単独親権と共同親権の選択制に
- 共同親権が認められないケース
- すでに離婚している場合はどうなるか
- 法定養育費の新設
- 共同親権のメリット・デメリット
- 弁護士に相談すべき理由
- まとめ
1. 共同親権とは
これまでの日本の法律では、離婚後の親権は父母のどちらか一方にしか認められていませんでした(単独親権)。
共同親権とは、離婚後も父母の双方が子どもの親権を持つ制度です。2024年5月の民法改正により、2026年4月1日から日本でも離婚後の共同親権が選択できるようになります(※現時点で共同親権制度が施行されています。)。
「子どもの利益を最優先に」という理念のもと、父母双方が子育てに関わる仕組みを整えることが改正の目的です。
2. いつから変わるのか
2026年4月1日から施行されます(※現時点で共同親権制度が施行されています。)。
2024年5月17日に改正民法が成立し、施行日を2026年4月1日とする決定をしました。
つまり、2026年4月1日以降に離婚する場合は、この新しいルールが適用されます。
3. 単独親権と共同親権の選択制に
改正後は、離婚の際に単独親権か共同親権かを選択できるようになります。
協議離婚の場合:父母が話し合いで、単独親権にするか共同親権にするかを決めます。
話し合いがまとまらない場合:家庭裁判所が「子どもの利益」を最優先に判断して決定します。
離婚裁判になった場合:最終的に裁判所が判断します。父母自身で選ぶことはできません。
共同親権を選択した場合、日常的な監護教育に関する行為は一方の親が単独で行えますが、重要な決定(進学先・手術など)は父母が共同で決める必要があります。
4. 共同親権が認められないケース
以下のような事情がある場合、家庭裁判所は単独親権の決定をしなければなりません。
- 子の心身に害悪を及ぼすおそれのあるとき
- 共同で親権を行うことが困難なとき
DVや虐待がある場合には、共同親権を強いられることはないという点は重要です。ただし、DVや虐待の事実をしっかり主張・立証することが求められます。
5. すでに離婚している場合はどうなるか
改正法の施行(2026年4月1日)によって、自動的に共同親権に変更されることはありません。
現在すでに離婚して単独親権となっている方は、そのまま単独親権が継続します。
ただし、施行後に家庭裁判所へ親権者変更の申立てを行えば、単独親権から共同親権に変更できる可能性があります。逆に、相手方から共同親権への変更を申し立てられる可能性もあります。
施行後の動きが不安な方は、早めに弁護士へ相談しておくことをおすすめします。
6. 法定養育費の新設
今回の改正では、共同親権と合わせて法定養育費も新設されます(※現時点で施行されています。)。
これまでは、離婚後に養育費の取り決めがない場合、相手方に養育費を請求するためには改めて調停や裁判が必要でした。
改正後は、養育費の取り決めがなくても、一定額(子供1人あたり月額2万円が目安)の支払い義務が自動的に発生します。また、養育費の不払いがあった場合には、他の債権より優先して回収できる「先取特権」も付与されます。
養育費を受け取れていない方にとっては大きな改正です。
7. 共同親権のメリット・デメリット
メリット
- 離婚後も子どもが両親と関わり続けられる
- 別居親が子育てに積極的に関与できる
- 子どもにとって両親の存在が確保される
デメリット・懸念点
- 父母間で意見が対立した場合、子どもの生活に支障が出るリスクがある
- DVや虐待がある場合に、相手との関係を断ち切りにくくなるおそれがある
- 重要な決定のたびに相手と連絡を取り合う必要が生じる
特にDVや虐待があったケースでは、共同親権の選択が被害者に不利に働く可能性があるとして、懸念する声も多くあります。
8. 弁護士に相談すべき理由
共同親権の導入は、離婚を考えている方・離婚済みの方の双方に大きく影響する改正です。
- 「これから離婚を考えているが、共同親権にすべきか単独親権にすべきか」
- 「DVがあったが、共同親権を強いられないか不安」
- 「すでに離婚しているが、相手から共同親権への変更を申し立てられたら」
- 「養育費をもらえていないが、法定養育費はどう使えるか」
これらは個別の事情によって判断が変わります。2026年4月の施行を前に、早めに弁護士へ相談しておくことで、適切な準備ができます(※現時点で共同親権制度は施行されています。)。
9. まとめ
2026年4月1日施行の民法改正により、離婚後の共同親権が選択できるようになります。
- 単独親権・共同親権の選択制に
- すでに離婚している場合は自動的に変更されない
- 法定養育費(子供1人あたり月額2万円目安)が新設される
この改正は、子どもの養育に関わる非常に重要な変化です。「自分のケースではどうなるのか」が不安な方は、まずはご相談ください。当職(弁護士吉津和輝)では、離婚・親権問題について初回の法律相談を無料で対応しております。
本サイトの記事は一般的な情報提供を目的としており、個別事案への法的アドバイスではありません。具体的なご相談は弁護士にお問い合わせください。
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弁護士吉津和輝(茨城県弁護士会所属・市川法律事務所) ※本記事は2026年2月時点の情報に基づいています。施行後の実務運用については最新情報をご確認ください。
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