離婚の財産分与はどうなる。守谷市の弁護士が解説

 

吉津和輝(登録番号57714 茨城県弁護士会所属) 市川法律事務所に所属する弁護士です。

目次

  1. 財産分与とは
  2. 【2024年民法改正】3つの重要な変更点
  3. 財産分与の対象になるもの・ならないもの
  4. 財産分与の相場・金額はどう決まるか
  5. 財産隠しへの対処法
  6. 弁護士に相談するメリット
  7. まとめ

1. 財産分与とは

財産分与とは、離婚の際に、婚姻中に夫婦が協力して築いた財産を分け合う制度です。名義がどちらになっているかに関係なく、婚姻中に形成した財産は原則として夫婦の共有財産として扱われます。

財産分与には大きく3つの性質があります。

  • 清算的要素:婚姻中に形成した共有財産を清算する
  • 扶養的要素:離婚後に経済的に困窮する配偶者を支援する
  • 慰謝料的要素:離婚の原因を作った側が相手方に支払う

 

 


2. 【2024年民法改正】重要な変更点

2024年5月に民法が改正され、2026年4月1日から施行されます。財産分与について、以下の3点が大きく変わります。

① 請求期間が「2年」から「5年」に延長

これまで財産分与の請求は、離婚から2年以内という期間制限(除斥期間)がありました。改正後は5年以内に伸長されます。なお、2026年3月31日以前の離婚については2年以内の規定が適用されます。

離婚直後はDVの恐怖で請求できなかった、育児に手がいっぱいで動けなかった——そういった事情がある方にとっては大きな変化です。

② 2分の1ルールが明文化

これまでの実務では「夫婦の共有財産は原則として半分ずつ」という2分の1ルールが定着していましたが、法律の条文には明記されていませんでした。改正後は寄与の程度が異なることが明らかな場合を除き、原則として等しいことが明文化されました。

「自分が稼いだ財産なのになぜ半分渡さなければならないのか」という主張は、よほど明らかな事情がない限り認められません。この点が法律上も明確になりました。

③ 財産情報の開示制度が新設

裁判手続きにおいて、裁判所が当事者に財産状況の情報開示を命じることができる制度が新設されました。

これにより、裁判所を通じた情報開示が求めやすくなります。

 


3. 財産分与の対象になるもの・ならないもの

対象になるもの(共有財産)の例

  • 婚姻中に築いた預貯金・現金
  • 婚姻中に購入した不動産(住宅ローンがある場合も対象)
  • 婚姻中に積み立てた退職金・年金(婚姻期間分)
  • 婚姻中に購入した車・家財・有価証券

対象にならないもの(特有財産)の例

  • 婚姻前から持っていた財産
  • 婚姻中に相続・贈与で得た財産
  • 個人的な借金

「独身時代に貯めた貯金がある」「親から相続した財産がある」という場合は、それが特有財産であることを証明できれば財産分与の対象から外すことができます。

 


4. 財産分与の相場・金額はどう決まるか

財産分与の金額は、共有財産の総額×2分の1が原則です。

例えば、婚姻中に形成した共有財産が預貯金500万円・不動産(評価額2000万円、ローン残高1200万円)であれば、不動産の純資産は800万円となり、合計1300万円の半分、650万円が財産分与の目安となります。

 


5. 財産隠しへの対処法

離婚交渉で最も問題になりやすいのが、相手方による財産隠しです。

「知らないところに口座があるのではないか」「収入を低く見せているのではないか」——このような疑いがある場合、弁護士を通じて以下の手段が取れることがあります。

  • 弁護士会照会(金融機関への情報照会)
  • 調査嘱託(裁判所を通じた調査)
  • 2026年4月からは裁判所による財産情報開示命令

改正により、財産隠しへの対処がより強化されます。

 


6. 弁護士に相談するメリット

財産分与は、自分で交渉すると相手のペースに引き込まれてしまうことが多いです。弁護士に依頼することで次のことが可能になります。

  • 共有財産の正確な調査・把握
  • 相手方との交渉を一任できる
  • 不動産・退職金・年金など複雑な財産の計算
  • 財産隠しへの対処
  • 離婚協議書・公正証書の作成

「もう離婚は決まっているが、財産分与だけ相談したい」という方も、もちろんご相談いただけます。

 


7. まとめ

2024年民法改正(2026年4月1日施行)により、財産分与は大きく変わります。

  • 請求期間が2年→5年に延長
  • 2分の1ルールが明文化
  • 財産情報の開示制度が新設

「離婚後に財産分与を請求したい」「離婚交渉中だが財産のことが不安」という方は、早めにご相談ください。当職(弁護士吉津和輝・茨城県弁護士会所属)では、離婚・財産分与について初回の法律相談を無料で対応しております。

 

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