子の年齢別・面会交流の進め方 ──守谷・取手・龍ケ崎の非監護親へ|茨城県南部

YOSHITSU LAW · COLUMN

子の年齢別・面会交流の進め方
― 守谷・取手・龍ケ崎の非監護親へ|茨城県南部 ―

家族法・離婚/親子交流
弁護士 吉津和輝 / 茨城県弁護士会所属
弁護士 吉津和輝(よしつ かずき)
茨城県弁護士会所属/2018年12月弁護士登録(登録から約7年)
主な取扱分野:家族法(離婚・親権・面会交流)、家事調停・審判、刑事弁護
別居中・離婚後に子と離れて暮らしている方(非監護親)へ。「もっと会いたい」「自分の子なのに会えないのは納得がいかない」というお気持ちは当然のものです。一方で、子の年齢によって望ましい面会交流の形は異なり、まだ赤ちゃんの子に終日会うことを求めても現実的でない場合があります。本記事では、守谷市・取手市・龍ケ崎市・牛久市・つくばみらい市・常総市など茨城県南部のエリアを念頭に、改正後の民法第766条を踏まえた年齢別の面会交流の進め方を整理します。
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弁護士 吉津和輝(茨城県弁護士会所属)/〒302-0128 茨城県守谷市けやき台3-28-7
Q 面会交流(親子交流)の法的な根拠は何ですか?
A
面会交流の根拠は民法第766条第1項です。協議で定め、調わなければ家庭裁判所が定めること、判断基準は「子の利益」の最優先考慮であることが規定されています。

面会交流とは、別居している親(非監護親)と子が直接会ったり、手紙・電話・オンライン通話などで交流したりすることをいいます。令和8年4月1日施行の改正民法第766条第1項では、従前の「父又は母と子との面会及びその他の交流」という文言が「父又は母と子との交流」に改められ、これに伴って、改正後は法令の解説等で「面会交流」に代わって「親子交流」という呼称が用いられるようになりました。本記事では検索上の利便性も考慮し、両者を併記する形で記述します。

現行の民法第766条第1項は、次のとおり規定しています。

【根拠】民法(明治二十九年法律第八十九号)第七百六十六条第一項
「父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者又は子の監護の分掌、父又は母と子との交流、子の監護に要する費用の分担その他の子の監護について必要な事項は、その協議で定める。この場合においては、子の利益を最も優先して考慮しなければならない。」

協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所が同項の事項を定めることになります(民法第766条第2項)。また、令和6年改正により、父母以外の親族(祖父母など)が家庭裁判所に対して子との交流を求める申立てをすることも、子の利益のため特に必要があると認められる場合に限り可能になりました(民法第766条の2)。

なお、別居中で離婚が成立していない段階の親子交流についても、改正民法第817条の13により法的な根拠が明確化されています。

Q 0歳〜2歳の乳幼児ですが、面会交流はできますか?
A
結論として、乳幼児であっても面会交流を行うこと自体は可能とされています。ただし、月齢に応じた配慮が必要で、最初は短時間・近距離・監護親の付添いを前提とすることが現実的です。

乳幼児期、特に生後6か月頃から3歳までは、子が監護親(主に同居する親)に強い愛着を持ち、見知らぬ人や久しぶりに会う人に対して人見知り・後追いを示しやすい時期です。家事事件の実務でも、この時期の面会交流については、子に強い不安や恐怖心を与えない方法を慎重に検討する必要があるとされています。

具体的な工夫として、次のような段階的な進め方が考えられます。

1
短時間・同席
監護親も同席する30分〜1時間程度の面会
2
時間延長
子が非監護親に慣れてきたら時間を徐々に延ばす
3
見守りへ
監護親が同席せず近くで待機する形に移行
4
通常の面会
子の発達と関係性に応じて段階的に拡大
― 乳幼児期の面会交流:段階的な進め方 ―

乳児期にすでに別居していて非監護親の記憶が薄い、又はほぼない場合、まずは写真や動画の交換、監護親が立ち会う短時間の対面から関係を作り直していくのが現実的です。0歳〜1歳半頃の子に対して、いきなり半日預けるような方法を非監護親が強く要求すると、子に不安をもたらすだけでなく、調停・審判の中で「子の利益への配慮を欠く」と評価されかねません。

月齢の目安:6か月以前は人見知りが弱く比較的対応しやすい一方、6か月〜2歳半は人見知り・後追いがピークになる時期です。3歳以降は徐々に監護親と離れて短時間遊べるようになります。子の発達には個人差が大きいため、画一的な基準ではなく、その子の様子を見て調整することが大切です。
Q 幼児(3〜6歳)の面会交流はどう進めるべきですか?
A
結論として、3〜6歳の幼児期は、定期的な面会を通じて非監護親との信頼関係を再構築していく段階です。月1回・数時間からスタートし、子が落ち着いて過ごせるようになれば時間を延長していくのが一般的な進め方です。

3歳を超えると、子は保育園・幼稚園で監護親と離れて過ごすことに慣れ、見知らぬ人とも会えるようになります。とはいえ、長時間の面会や宿泊を伴う面会は、この年齢ではまだ早いケースが多く、最初は監護親への返事が遅れただけで子が不安になることもあります。

頻度
月1回程度から開始
関係が安定してきたら、月2回・隔週などに増やすことも検討。
時間
数時間からスタート
土日の午前または午後の半日(3〜4時間)が現実的。慣れたら1日に延長を検討。
場所
子が安心できる場所
公園・児童館・親族の家など。最初は監護親の同席や近距離での見守りが安心材料になる。
配慮
生活リズム重視
昼寝・食事の時間にかからない時間帯を選ぶ。長時間連れ回しは避ける。
― 3〜6歳の幼児期:典型的な面会交流のパターン ―

守谷・取手・龍ケ崎・牛久の保育園・幼稚園に通う子の場合、土日の午前または午後の数時間がスケジュール上現実的な選択肢になります。共働き世帯の多いTX沿線エリア(守谷・つくばみらい)では、平日の夜間に短時間で会うことが困難なケースも多く、土日に集中させざるを得ない事情もあります。

⚠️ 子の年齢にそぐわない長時間・遠距離の面会を強く求めると、調停手続の中で「子の福祉を考慮していない」と評価され、結果的に希望する面会条件から離れていくことがあります。子のペースに合わせた段階的な進め方を提案することが、長い目で見たときに非監護親自身の利益にもなります。
Q 小学生になった子との面会交流の頻度・内容は?
A
結論として、小学生になると月1〜2回・半日〜1日単位の面会が一般的になります。学年が上がるにつれて、習い事・スポーツ少年団・塾などのスケジュール調整が中心的な論点になっていきます。

小学校低学年(6〜8歳)では、まだ監護親による送り迎えや付添いが残るケースが多く、面会場所も子が慣れた近隣のエリアが中心になります。中学年〜高学年(8〜11歳)になると、子自身がある程度自立して非監護親と一緒に出かけられるようになり、面会時間も1日単位・遠出を含む内容に拡大していく傾向があります。

学年 頻度の目安 時間・内容 調整事項
低学年
(6〜8歳)
月1〜2回 半日〜1日。送迎付添いが残ることが多い 習い事の曜日・お迎え時間の確認
中学年
(8〜10歳)
月1〜2回 1日単位・遠出可。子と直接連絡を取り合えるケースも スポーツ少年団・塾の試合・行事
高学年
(10〜12歳)
月1〜2回
+ 長期休暇
宿泊を伴う面会も検討対象に 受験対策塾・友人関係への配慮

注意すべきは、子のスケジュールを無理に塾や習い事に優先させて面会日を強行すると、子が「親同士の争いに自分の生活を巻き込まれた」と感じてしまうことです。子の年齢に応じた教育の機会を尊重しつつ、面会日を調整することが、子の信頼を維持するうえで重要です。

つくばエクスプレス(TX)の守谷駅・みらい平駅周辺は子育て世帯が多く流入してきた地域で、土日に習い事や少年団活動の予定が入っている子も少なくありません。非監護親が東京方面に住んでいる場合、TX1本で守谷駅まで戻ってこられるアクセスの良さがある一方で、子の側のスケジュールが詰まっていれば、面会日の確保には事前の協議が欠かせません。

Q 中学生以上の子の面会交流はどう考えればいいですか?
A
結論として、中学生以上は子自身の意思を強く尊重する段階に入ります。家庭裁判所の調査官による調査でも子の意向聴取が中心的な判断材料となり、面会の頻度・方法は子の生活実態に合わせて柔軟に調整されることが多くなります。

中学生になると、部活動・受験勉強・友人関係が生活の中心になり、親と過ごす時間そのものが大きく減ります。これは別居の有無にかかわらず一般的に起こることで、面会交流の頻度が下がったとしても、それが必ずしも非監護親への拒絶を意味するわけではありません。

家庭裁判所の親子交流(面会交流)調停・審判では、子の年齢、性別、性格、就学の有無、生活のリズム、生活環境等を考えて、子に精神的な負担をかけることのないように十分配慮し、子の年齢や発達の程度に応じて意見・意向等を適切に尊重しながら、話合いが進められるとされています。中学生・高校生の場合、子自身の意向が判断の中心的要素となり、家庭裁判所調査官による子の意向調査が実施されることが多いです。

中学生以上の子は、面会自体は希望しても「会う日時・場所は自分で決めたい」「親同士のスケジュール調整に振り回されたくない」と感じることがあります。子に直接連絡を取り、子のペースで会う方法(LINE・電話・オンライン通話を含む間接交流)への移行も、関係維持の現実的な選択肢です。

非監護親としては、「定期的に会えないと関係が薄れる」と焦る気持ちが生じる場面でもありますが、この年齢では量よりも質、そして子自身の意思を尊重する姿勢が、長期的な親子関係の維持につながりやすいといえます。

Q 監護親(同居親)が面会交流を拒否しています。どう対応すべきですか?
A
結論として、協議で解決できない場合は、家庭裁判所に対して面会交流(親子交流)調停の申立てを行うことが選択肢になります。守谷市・取手市・龍ケ崎市・牛久市など水戸家庭裁判所龍ケ崎支部管轄エリアに監護親が住んでいる場合は、龍ケ崎支部での手続となります。つくばみらい市・つくば市は水戸家庭裁判所土浦支部、常総市は水戸家庭裁判所下妻支部の管轄です。

面会交流について父母の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所が定めることになります(民法第766条第2項)。家庭裁判所の手続には、調停と審判があり、まずは調停を申し立てるのが一般的な流れです。

1
申立て
相手方(監護親)住所地を管轄する家庭裁判所へ
2
調停期日
調停委員を介して話し合い(おおむね月1回程度)
3
調査官調査
必要に応じ子の調査・試行的面会交流
4
成立/審判
合意できれば調停成立、不成立なら審判へ
― 面会交流調停から審判までの流れ(概要) ―

調停手続では、心理学・社会学に詳しい家庭裁判所職員である家庭裁判所調査官が、調査活動を行うことがあります。調査官は、調停期日以外の日に父母双方それぞれに面談して事情聴取をしたり、家庭訪問で子と面談をして子の気持ちを調査したりすることがあるとされています。裁判所の「児童室」で実際に親子交流を試してみる「試行的面会交流(試行的親子交流)」の手続が行われる場合もあります。

⚠️ 監護親に対する強い感情があっても、調停期日で監護親を罵倒したり、子を巻き込むような言動をしたりすると、調停委員・調査官に「子の福祉への配慮を欠く非監護親」という印象を与え、結果として面会条件が厳しくなることがあります。怒りの表現は弁護士との打合せの場にとどめ、調停の場では冷静な対応を保つことが、長い目で見たときに非監護親自身に有利に働きます。

水戸家庭裁判所龍ケ崎支部は、龍ケ崎市・牛久市・稲敷市・取手市・守谷市・北相馬郡利根町・稲敷郡河内町にお住まいの方を管轄しています。一方、つくばみらい市・つくば市・土浦市等は水戸家庭裁判所土浦支部、常総市・下妻市・古河市等は水戸家庭裁判所下妻支部の管轄です。面会交流調停は、原則として相手方(監護親)の住所地を管轄する家庭裁判所に申立てを行うことになります(家事事件手続法245条1項。ただし、当事者の合意で管轄を定めることもできます)。

Q 面会交流のことで弁護士に相談するタイミングはいつですか?
A
結論として、別居開始時・離婚協議の前後・調停申立て前のいずれの段階でも相談できます。特に別居から時間が経つほど、子と非監護親との関係が希薄化していく場合があるため、早めに方向性を整理することが望ましいです。

面会交流に関するご相談のタイミングとしては、次のような場面が考えられます。

TIMING A
別居が始まったばかりの段階
最初のうちに面会方法の枠組みを協議で固めることで、長期化を防ぎやすい。
TIMING B
直接交渉が難しくなったとき
弁護士が代理人として連絡窓口になることで、感情的な対立を緩和できる場合がある。
TIMING C
調停を申し立てる前後
調停の進め方・調査官対応・子の年齢に応じた現実的な主張の組み立てを準備できる。
TIMING D
取り決め後に問題が生じたとき
面会日が守られない、子の様子が変わった等、事情変更を踏まえた再協議の検討。
― 弁護士相談の主なタイミング ―

子の年齢が幼いほど、面会方法の確立に時間がかかる傾向があります。一方で、子が中学生以上になってから面会の申立てを行っても、子の意向が「会いたくない」となっているケースでは、回復に長期間を要する場合があります。別居から時間が経過しすぎる前に、現状で取れる選択肢を一度整理しておくことが、お子さんとの関係維持の観点から重要です。

守谷・取手・つくばみらい・常総エリアの実情

つくばエクスプレス(TX)沿線の守谷市・つくばみらい市は、東京方面への通勤利便性から共働き世帯の流入が続いている地域です。父母双方がフルタイムで働き、子は近隣の保育園・小学校に通うという家族構成が多く、別居後の面会交流では「平日は双方とも時間が取れず、土日の数時間に集中させる」という調整パターンがよく見られます。また、TX1本で都内まで戻れるアクセスの良さがある反面、非監護親が都内に転居したケースでは、子の送迎・面会場所の選定で移動時間が論点になることもあります。なお、守谷市・取手市は水戸家庭裁判所龍ケ崎支部、つくばみらい市・つくば市は同土浦支部、常総市は同下妻支部の管轄であり、相手方(監護親)の居住地によって申立て先の家庭裁判所が異なる点に注意が必要です。これらの生活実態と管轄関係を踏まえた現実的な取決め内容を準備することが大切です。

CONTACT

面会交流(親子交流)は、子の年齢・性格・生活環境によって望ましい形が大きく異なります。ご自身のお子さんの状況に合わせた現実的な取決めの方向性をご一緒に整理させていただきます。守谷・取手・つくばみらい・常総等にお住まいで面会交流についてお困りの方は、状況をお聞きした上でご説明します。お気軽にお問い合わせください。

弁護士 吉津和輝
茨城県弁護士会所属/〒302-0128 茨城県守谷市けやき台3-28-7
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更新履歴

2026年5月26日:初版公開

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別事案への法的アドバイスではありません。具体的なご相談は弁護士にお問い合わせください。なお、本記事の内容は令和8年(2026年)5月時点の情報に基づいています。法律・実務の取り扱いは今後変更される可能性があります。
公開日:2026年5月26日|最終更新日:2026年5月26日