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少年事件で子供が逮捕されたら

刑事弁護・少年事件

少年事件で子どもが逮捕されたら

守谷・取手・つくばみらいの親が最初にすべきこと

弁護士 吉津和輝(茨城県弁護士会所属)
執筆:弁護士 吉津和輝
茨城県弁護士会所属/2018年12月登録/取扱分野:刑事弁護・少年事件、家事事件、民事一般、企業法務。茨城県南部・千葉県北西部の刑事少年事件にも対応しています。
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守谷・取手・つくばみらい・常総にお住まいの保護者の方へ。ある日突然「警察ですが、お子さんを逮捕しました」という電話がかかってきたら——頭が真っ白になるのが当然です。本記事は、その瞬間から親が何をすべきか、少年事件はその後どう進むのかを、少年法の条文に沿って整理します。茨城県南で実際に少年事件を扱う弁護士が、地域の裁判所・鑑別所の運用も踏まえて解説します。

少年事件のご相談・お問い合わせ
弁護士 吉津和輝(茨城県弁護士会所属)/〒302-0128 茨城県守谷市けやき台3-28-7/電話受付 月〜日 8:00〜19:00/初回相談は面談またはZOOM
Q1

警察から「お子さんを逮捕した」と電話。親はまず何をすればいい?

結論:①子どもがどこの警察署にいるか、②何の容疑か、③担当の警察官の氏名と連絡先、を聞き取ってメモしてください。逮捕から72時間は親であっても面会できないのが通常で、この間に子どもと話せるのは弁護士だけです。

逮捕直後の48時間は警察、その後24時間以内に検察が勾留請求するかを判断します。合計72時間という時間制限の中で、勾留を回避できるかどうかが最初の分かれ目になります。

この72時間に親ができるのは、事案を整理して弁護士に伝えること、身元引受の意思を固めておくこと、必要な着替え等の差入れができるよう準備すること、です。学校・職場への連絡は、弁護士と方針を相談してから動いた方が選択肢が残ります(詳細はQ7)。

Q2

14歳未満と14歳以上で何が違う?特定少年とは?

結論:14歳未満は「触法少年」として刑事責任を問われず逮捕もされません。14歳以上は「犯罪少年」として逮捕の対象になります。さらに2022年4月の改正で18歳・19歳は「特定少年」として一部の取扱いが厳しくなりました。

少年法第3条第1項は、家庭裁判所の審判に付すべき少年として、①罪を犯した少年(犯罪少年)、②14歳未満で刑罰法令に触れる行為をした少年(触法少年)、③将来罪を犯すおそれのある少年(ぐ犯少年)の3類型を定めています。

【条文】少年法(昭和23年法律第168号)第3条第1項
次に掲げる少年は、これを家庭裁判所の審判に付する。
一 罪を犯した少年
二 十四歳に満たないで刑罰法令に触れる行為をした少年
三 次に掲げる事由があつて、その性格又は環境に照して、将来、罪を犯し、又は刑罰法令に触れる行為をする虞のある少年(※18歳未満に限る)

14歳未満の触法少年は、刑法第41条により刑事責任を問われません。ただし重大事件の場合は児童相談所による一時保護があり得ますし、少年審判に付されて保護処分を受けることもあります。

18歳・19歳の特定少年は、引き続き少年法の対象ですが、原則として検察官に逆送される対象事件が拡大されています(強盗罪・現住建造物等放火罪など、死刑または無期若しくは短期1年以上の拘禁刑に当たる罪)。また、起訴後は実名報道の禁止が解除されます。

図:少年の年齢別の取扱い
14歳未満
触法少年。逮捕されない。児童相談所が関与することが多い。
14歳〜17歳
犯罪少年。逮捕・勾留に代わる観護措置の対象。原則すべて家裁送致。
18歳・19歳
特定少年。少年法の対象だが原則逆送対象事件が拡大。起訴後は実名報道の禁止解除。
Q3

逮捕から少年審判までの流れは?身柄はどこで何日拘束される?

結論:逮捕後72時間以内に検察が勾留請求するかを判断し、勾留される場合は原則10日(最長20日)。その後事件は家庭裁判所へ送致され、観護措置が取られると最大4週間(更新で最大8週間)少年鑑別所に収容されます。

少年法第43条第3項は、検察官は少年の被疑事件についてはやむを得ない場合でなければ勾留請求できないと定めています。同条第1項により、勾留に代えて少年法第17条第1項の観護措置(家裁調査官の観護または少年鑑別所収容)を請求することもできます。

【条文】少年法第43条第3項
検察官は、少年の被疑事件においては、やむを得ない場合でなければ、裁判官に対して、勾留を請求することはできない。

家裁送致後の観護措置のうち、少年鑑別所に収容する措置(17条1項2号)は2週間が原則で(17条3項)、特に継続の必要があれば1回に限り更新できます(17条4項本文)。実務上は更新により合計4週間となるのが通常で、死刑・拘禁刑にあたる罪で非行事実の認定に証人尋問等が行われる事件等では、さらに2回を限度として更新でき、通算8週間が上限となります(17条4項ただし書、9項)。

【条文】少年法第17条第3項・第4項
3 第1項第2号の措置においては、少年鑑別所に収容する期間は、2週間を超えることができない。ただし、特に継続の必要があるときは、決定をもつて、これを更新することができる。
4 前項ただし書の規定による更新は、1回を超えて行うことができない。ただし、第3条第1項第1号に掲げる少年に係る死刑、拘禁刑に当たる罪の事件でその非行事実の認定に関し証人尋問、鑑定若しくは検証を行うことを決定したもの又はこれを行つたものについて、少年を収容しなければ審判に著しい支障が生じるおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある場合には、その更新は、更に2回を限度として、行うことができる。

この期間、少年は学校に行けず、家族とも基本的に毎日は会えません。鑑別所では医学・心理学・社会学等の専門知識に基づく資質鑑別が行われ、その結果が審判の重要な資料となります。

図:逮捕から審判までの流れ
0〜48h 警察での取調べ→検察官送致
〜72h 検察官が勾留請求するかを判断
最大20日 勾留(10日+更新10日)。または勾留に代わる観護措置の場合は最大10日(更新不可)
家裁送致 事件はすべて家庭裁判所へ送られる
最大4週間 観護措置により少年鑑別所に収容(重大事件は最大8週間)
審判 家裁が処分を決定(不処分・保護観察・少年院送致・検察官送致など)
Q4

茨城県南の少年は、どこの家庭裁判所・どこの鑑別所に行く?

結論:守谷市・取手市・つくばみらい市等の少年事件は、家事事件と異なり水戸家庭裁判所土浦支部が取り扱います。少年鑑別所は茨城県全域で水戸少年鑑別所(水戸市新原)の一か所です。

茨城県南の住所地での家庭裁判所の振り分けは、地域別に分かれています。重要なのは、家事事件(離婚・相続など)と少年事件で取扱う支部が異なる地域がある点です。

守谷市・取手市・牛久市・龍ケ崎市・稲敷市・河内町・利根町は、家事事件は水戸家裁龍ケ崎支部の管轄ですが、少年事件は水戸家裁土浦支部が取り扱います。「家事事件で龍ケ崎支部に行ったことがあるから、少年事件も同じ」と考えがちですが、実際は土浦まで行くことになります。

つくば市・つくばみらい市・土浦市・かすみがうら市・石岡市・阿見町・美浦村は、家事も少年も水戸家裁土浦支部が管轄です。

図:茨城県南の家庭裁判所管轄(少年事件)
住所地 家事事件 少年事件
守谷市・取手市・牛久市・龍ケ崎市 龍ケ崎支部 土浦支部
つくばみらい市・つくば市・土浦市 土浦支部 土浦支部
常総市・下妻市・坂東市 下妻支部 下妻支部

少年鑑別所は茨城県内では水戸少年鑑別所(水戸市新原1-15-15)の1か所のみです。守谷から水戸市までは車で1時間以上かかります。観護措置が決まると、ご家族の面会のために毎週この距離を往復することになります。仕事を持つ保護者にとっては大きな負担で、この事情自体が処分判断にも影響することがあります。

Q5

少年審判ではどんな処分が下される?少年院は避けられる?

結論:主な処分は①審判不開始・不処分、②保護観察、③児童自立支援施設等送致、④少年院送致、⑤検察官送致(逆送)の5類型です。試験観察という暫定処遇もあります。事案や家庭環境によりますが、保護観察にとどめるための環境調整は弁護士(付添人)の重要な仕事です。

家庭裁判所は調査の結果、審判を開く必要がないと判断すれば審判不開始、開いた上で保護処分が不要と判断すれば不処分とします。保護処分には保護観察、児童自立支援施設・児童養護施設送致、少年院送致があります。

少年院送致を避けたい場合、付添人弁護士は、被害弁償・示談、家庭環境の調整、学校・職場との連絡調整、本人の内省を深める働きかけといった作業を並行して進めます。これらが審判時の意見書・家裁調査官への説明資料として組み上げられ、保護観察相当との主張を支えます。

試験観察は、裁判所が直ちに最終処分を決めず、一定期間(数か月程度)少年の生活状況を観察したうえで最終処分を決める制度です。在宅で家裁調査官の観察を受ける場合と、補導委託先(民間の更生施設等)に預けられる場合があります。

⚠️ 特定少年(18歳・19歳)が、死刑または無期若しくは短期1年以上の拘禁刑に当たる罪を犯した場合、原則として検察官に逆送され、成人と同じ刑事裁判を受けることになります(少年法第62条第2項第2号)。強盗罪や現住建造物等放火罪が含まれる点に留意が必要です。
Q6

被害者との示談はした方がいい?親が直接連絡してもいい?

結論:被害者がいる事件では示談は処分判断に大きく影響します。ただし、加害者側の親が直接被害者に連絡することは、二次被害や警察介入のリスクがあり、避けてください。弁護士を通じて行うのが原則です。

少年事件では成人事件のような不起訴処分はなく、すべての事件が家庭裁判所に送られます。それでも示談は、付添人意見書や家裁調査官の社会調査の材料として大きな意味を持ちます。被害弁償が済み、被害者からの宥恕(少年を許す意思表示)が得られていれば、保護観察相当との結論に近づく方向に働きます。

他方、加害者側の親が直接被害者の連絡先を調べたり、被害者の自宅を訪問したりすることは、相手に強い不安を与え、警察に通報されることもあります。被害者の連絡先は通常、被疑者・被告人の親には開示されません。連絡先の取得・接触のいずれも、弁護士が検察官や家裁を通じて行うのが基本です。

示談金の額は事案により大きく異なります。傷害・窃盗・性犯罪等、罪名により相場感は変わり、また被害者ごとの心情によっても異なります。具体的な金額は個別にご相談ください。

Q7

学校・職場への連絡はどうする?退学は避けられる?

結論:学校・職場への連絡は弁護士と方針を相談してから動いてください。慌てて自主退学届を出してしまうと、後で取り返しがつかないことがあります。報道がなければ学校に詳細を伝えない選択肢もあります。

逮捕されると無断欠席が続くため、何らかの連絡は必要です。ただし、何をどこまで伝えるかは慎重に判断します。報道されていない事件であれば、「一身上の都合で休む」とだけ伝えることもあります。報道されている場合は、学校側がすでに把握していることが多く、対応方針は変わります。

公立中学校は義務教育のため退学はありません。公立高校・私立高校は校則による懲戒処分(停学・退学)の可能性があり、特に私立は校則が厳しい傾向があります。専門学校・大学も同様です。職場の場合は就業規則に基づく懲戒の対象となり得ます。

茨城県南の高校は、TXや常磐線沿線・JR水戸線沿線にまたがって通学する生徒が多く、隣接地域の高校に通っているケースが目立ちます。学校との交渉は、保護者の動揺や勢いだけで進めず、弁護士に間に入ってもらうことで、処分の見送りや訓告レベルにとどまる例もあります。

茨城県南で少年事件を扱うときの実情

守谷・取手・つくばみらい・常総のエリアは、TX・常磐線沿線で東京方面に通学・通勤する世帯が多く、子どもの行動範囲が県外(柏・松戸・北千住・秋葉原など)に及ぶことが少なくありません。事件の発生地が東京や千葉だと、警察署の管轄が変わり、東京の警察署で逮捕されるケースもあります。少年事件の家庭裁判所の管轄は、行為地・住所・居所・現在地のいずれによっても認められますが(少年法5条1項参照)、実務上は少年の住所地を管轄する家裁で扱われることが多く、その場合、最終的な手続は水戸家裁土浦支部に戻ってくることになります。事件発生地と少年の生活拠点が離れているケースは、地理的にも連絡調整の負担が大きく、弁護士による調整が機能しやすい場面でもあります。

少年事件のご相談

お子さんが逮捕されたという連絡を受けた時点でも、その後でも、状況に応じてできることがあります。早いタイミングで弁護士が関与することで、勾留回避や観護措置回避、最終処分の見通しに違いが出る場面があります。

連絡先
弁護士 吉津和輝(茨城県弁護士会所属)
〒302-0128 茨城県守谷市けやき台3-28-7
電話:050-3623-1320(月〜日 8:00〜19:00)
メール:[email protected](24時間)
初回相談は面談またはZOOM

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対応エリア

守谷市・取手市・常総市・つくばみらい市・龍ケ崎市・牛久市・つくば市・土浦市・坂東市・下妻市・野田市・我孫子市・柏市をはじめ、茨城県南部・千葉県北西部に対応しています。

更新履歴

2026年5月16日:公開。

本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別事案への法的アドバイスではありません。具体的なご相談は弁護士にお問い合わせください。本記事の内容は令和8年(2026年)5月時点の情報に基づいています。
公開日:2026年5月15日|最終更新日:2026年5月15日