学習塾の残業代問題
— コマ給・授業外労働・固定残業代をめぐる使用者の実務対応
主な取扱分野:企業法務・労働問題(使用者側)・学習塾の労務・残業代対応
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| Q | コマ給制で雇用している講師に、残業代を支払う必要はありますか? |
| A |
結論として、コマ給制であっても、雇用契約である限り労働基準法は適用されます。法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超える労働には、割増賃金の支払いが必要です。
コマ給とは、1コマ(例えば授業90分)単位で賃金を定める、出来高給的な賃金形態をいいます。学習塾の現場では「コマ給に授業準備や報告書作成も含まれている」という運用がされがちですが、賃金形態がコマ給であることと、労働基準法が適用されることとは別の問題です。コマ給であっても、雇用契約であれば労働基準法の労働時間規制がそのまま及びます。 法定労働時間を超えて労働させるには、まず、事業場の労働者の過半数で組織する労働組合(ないときは過半数代表者)との間で時間外・休日労働に関する協定(いわゆる36協定)を締結し、これを行政官庁に届け出ることが前提になります(労働基準法第36条)。そのうえで、時間外労働には同法第37条に基づく割増賃金(2割5分以上)の支払いが必要です。届出をしていても割増賃金の支払義務は消えません。 重要なのは、労働基準法の定める基準に達しない労働条件を定めても、その部分は無効となり、無効となった部分は労働基準法の基準による、とされている点です(同法第13条)。したがって「コマ給に残業代も含む」という取り決めをしても、それによって法定の割増賃金を支払わなくてよいことにはなりません。要件を満たさない限り、コマ給とは別に未払分が残るという整理になります。 厚生労働省・神奈川労働局が公表している学習塾向けパンフレット(「学習塾における講師等の労働条件の確保・改善のポイント」)では、コマ給を採用する場合の留意点として、①従事すべき業務が具体的に明示されていること、②コマ給に含まれる業務が明示されていること、③従事すべきそれぞれの業務に対する時間単価が明示されていること、④時間単価の異なる業務ごとに労働時間が把握されていること、の4点が挙げられています。同パンフレットは神奈川県の学習塾を直接の対象としたものですが、コマ給制を採用する事業者一般に参考となります。これらが満たされていないと、講師側から「コマ給は授業実施分の対価にすぎず、授業外労働分の賃金は別途未払いだ」と主張される余地が生じます。
【根拠】労働基準法(昭和22年法律第49号)第32条第1項「使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。」、同条第2項「使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。」、同法第13条(この法律違反の契約)、同法第36条(時間外及び休日の労働)、同法第37条(時間外、休日及び深夜の割増賃金)
学習塾の労務管理は、「コマ」という現場の感覚と、労働基準法上の「時間」という規制単位との間にズレが生じやすい領域です。労働条件通知書での業務範囲の明示と、授業外業務の時間記録の運用整備が、後から請求を受けたときの最大の防御になります。
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| Q | 授業前の教材準備や授業後の報告書作成、ミーティングの時間は、労働時間にあたりますか? |
| A |
結論として、使用者の指揮命令下にある時間は労働時間として扱われます。業務として指示している準備・報告書作成・ミーティングは、労働時間に該当する可能性が高いといえます。
労働基準法上の労働時間とは、「労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間」をいいます。最高裁判所は、労働時間に該当するか否かは、労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと客観的に評価できるか否かによって定まるものであって、労働契約・就業規則・労働協約などの定めのいかんによって決まるものではない、と判断しています(三菱重工業長崎造船所事件・最高裁判所第一小法廷 平成12年3月9日判決)。つまり、契約書に「コマ給の対象は授業時間のみ」と書いてあっても、それだけで授業外の時間が労働時間から外れるわけではありません。 この考え方を学習塾に当てはめると、授業の実施そのものだけでなく、それに付随する業務(教材準備・採点・添削・報告書作成・保護者対応・ミーティング・清掃・生徒待機中の質問対応など)を業務として指示し、または事実上義務づけている場合、その時間は労働時間として算入されるのが原則ということになります。同事件では、始業前・終業後であっても、使用者から義務づけられ、または余儀なくされた準備行為等に要した時間は、社会通念上必要と認められる限り労働時間にあたる、とされました。 前掲の神奈川労働局のパンフレットでも、自己申告による労働時間管理を行っていたものの、授業後の報告書作成やミーティング参加の時間が実績として記録されておらず、入退館記録と実績記録の時間に相違があった事例が、監督指導の対象として紹介されています。同パンフレットは、賃金および法定労働時間を超える時間外労働に対する時間外割増賃金が支払われていなかった事案として整理しています。
— 使用者の指揮命令や事実上の義務づけの有無で評価が分かれます —
【参照判例】三菱重工業長崎造船所事件(最高裁判所第一小法廷 平成12年3月9日判決/平成7年(オ)第2029号)。労働時間の意義について、指揮命令下に置かれた時間か否かで客観的に判断すべきとした代表的判例です。
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| Q | コマ給や手当に「残業代を含む」として支払えば、別に割増賃金を払わなくてよいですか? |
| A |
結論として、固定残業代(みなし残業手当)の仕組み自体は可能ですが、通常の賃金部分と割増賃金部分が判別でき、その手当が時間外労働の対価として支払われるものといえることが必要です。要件を満たさなければ、割増賃金を支払ったとは認められません。
固定残業代とは、時間外労働に対する割増賃金を、あらかじめ基本給に組み込み、または一定額の手当として支給する制度です。最高裁判所は、ある手当を支払うことで割増賃金を支払ったといえるためには、通常の労働時間の賃金にあたる部分と割増賃金にあたる部分とを判別できること(明確区分性)が必要であり、そのうえで、当該手当が時間外労働等に対する対価として支払われるものといえるかどうかを、契約書等の記載内容のほか、使用者の説明の内容、労働者の実際の勤務状況などの事情を考慮して判断すべきである、としています(日本ケミカル事件・最高裁判所第一小法廷 平成30年7月19日判決)。 学習塾のコマ給にこれを当てはめると、注意が必要です。「コマ給に授業前後の準備・報告も含む」と説明するだけでは、いくらが授業実施の対価で、いくらが時間外労働の対価なのかが判別できず、明確区分性・対価性のいずれの点でも弱くなりがちです。前掲の神奈川労働局パンフレットでも、授業に対する単価と、授業以外の業務(準備・片付け・質問対応・報告書作成等)に対する単価とを分けて明示する記載例が示されています。時間外労働の対価部分を独立の手当として区分し、それが何時間分に相当するかを明らかにしておくほうが、後の紛争では説明がつきやすくなります。
⚠️ 固定残業代が有効と認められなかった場合、その手当は「通常の賃金」として扱われ、割増賃金を計算する際の基礎単価に算入されることになります。この場合、支払済みだったはずの手当が割増賃金の支払いに充当されないうえ、単価も上がるため、想定より大きな未払額が生じることがあります。制度設計は慎重に行う必要があります。
なお、時間外労働の上限は原則として1か月45時間・1年360時間です(労働基準法第36条)。この枠を大きく超える時間数を前提とした固定残業代は、有効性が問題となる場面があります。設定にあたっては、想定する時間数が現実の勤務実態と乖離していないかも確認が必要です。
【根拠・参照判例】労働基準法(昭和22年法律第49号)第37条、同法第36条/日本ケミカル事件(最高裁判所第一小法廷 平成30年7月19日判決/平成29年(受)第842号)
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| Q | 生徒の都合で授業がキャンセルになった場合、講師に賃金を支払う必要はありますか? |
| A |
結論として、振替授業や代替業務を確保せず、出勤可能な状態の講師を使用者側の事情で就業させなかったと評価される場合は、労働基準法第26条により、平均賃金の60%以上の休業手当の支払いが必要となります。
個別指導塾では、生徒側の都合で授業がキャンセルになることが少なくありません。このとき、講師がすでに出勤して別の業務を行うことができる状態にあった場合や、当日のごく直前にキャンセル連絡があった場合には、使用者側の責に帰すべき事由による休業として整理される余地があります。 「使用者の責に帰すべき事由」は、講師(労働者)側の責任ではない事情で就業できない場合を広く指すと解されており、塾側で代替授業や代替業務を割り当てるかどうかの運用が判断に影響します。逆にいえば、振替授業を確保する、あるいは事務作業などの代替業務に就かせることで、休業手当の支払いを回避できる場合もあります。ただし、代替業務に就かせた場合でも、その日の賃金が平均賃金の6割に満たないときは差額の支払いが必要になる点に注意が必要です。 前掲の神奈川労働局パンフレットでも、生徒1人から3人程度に対し個別に授業を行う学習塾において、生徒の都合で授業が取りやめとなり、代替の業務に就かせていないなどにより当該日の賃金が平均賃金の6割に満たない場合は、その差額を支払う必要があるとされています。塾の規模を問わず、振替や代替業務の運用ルールを就業規則のレベルで整備しておくことが望ましいと考えられます。
【根拠】労働基準法(昭和22年法律第49号)第26条「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。」
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| Q | 教室長を「管理監督者」として、残業代の対象外にすることはできますか? |
| A |
結論として、肩書きが「教室長」「マネージャー」であっても、実態が労働基準法上の管理監督者にあたらなければ、時間外・休日の割増賃金の支払義務は残ります。また、管理監督者にあたる場合でも、深夜割増賃金は支払う必要があります。
労働基準法は、監督若しくは管理の地位にある者(管理監督者)については、労働時間・休憩・休日に関する規定を適用しないと定めています(同法第41条第2号)。もっとも、ここでいう管理監督者にあたるかどうかは、役職名ではなく実態で判断されます。一般に、①経営者と一体的な立場で重要な職務・権限を担っているか、②自己の労働時間について裁量を持っているか、③地位にふさわしい待遇(給与・手当等)を受けているか、といった要素から総合的に評価されます。名目だけの管理職(いわゆる名ばかり管理職)は、管理監督者とは認められません。 学習塾の教室長は、本部が定めたカリキュラム・料金体系・シフトに従って運営し、採用や労働条件の決定について実質的な権限を持たず、自らも授業を担当してシフトに拘束されている、という実態も少なくありません。こうした場合、経営者との一体性や労働時間の裁量が乏しいと評価され、管理監督者性が否定されやすい類型といえます。管理監督者として扱うのであれば、権限・裁量・待遇の実態を伴わせる必要があります。
管理監督者にあたる場合でも、適用が除外されるのは労働時間・休憩・休日に関する規定であり、深夜(原則として午後10時から午前5時まで)の割増賃金は別途支払う必要があります。「管理職だから深夜手当も不要」という運用は誤りです。
【根拠】労働基準法(昭和22年法律第49号)第41条第2号「事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者」、同法第37条第4項(深夜の割増賃金)
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| Q | 講師から残業代を請求されたら、何年分まで遡って支払う必要がありますか? |
| A |
結論として、現時点では当分の間3年分です。労働基準法第115条は賃金請求権の消滅時効を5年と定めていますが、附則第143条第3項の経過措置により、当分の間は3年とされています。
2020年(令和2年)4月1日施行の改正により、賃金請求権の消滅時効は2年から5年に延長されました。もっとも、企業実務への影響を考慮した経過措置として、当分の間は3年とされています。請求された時点から3年遡って未払賃金がある場合、その全額が請求の対象となり得ます。この経過措置は本記事執筆時点(2026年7月)でも維持されていますが、あくまで経過措置であり、将来的に時効期間が変更される可能性があります。 さらに、労働者が訴訟を提起した場合、裁判所は使用者に対し、未払割増賃金等と同額の付加金の支払いを命じることがあります(労働基準法第114条)。付加金は裁判所の裁量により命じられるもので、請求できる期間も同じく当分の間3年とされています(同法附則第143条第2項)。これに加えて、未払金には遅延損害金も発生します。請求を受けた段階では、元本の未払額だけでなく、付加金・遅延損害金も含めたリスクを見積もる必要があります。
— 残業代請求を受けたときの基本的な対応の流れ —
【根拠】労働基準法(昭和22年法律第49号)第115条(時効)、同法附則第143条第3項(当分の間、賃金〈退職手当を除く〉の請求権は3年)、同法第114条(付加金の支払)、同法附則第143条第2項(当分の間、付加金の請求も3年)
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| Q | 業務委託契約を結んでいる講師には、残業代を支払う必要はないと考えてよいですか? |
| A |
結論として、契約書の名称が「業務委託契約」であっても、実態が労働者であると判断された場合は労働基準法が適用され、残業代の支払義務が生じる可能性があります。
労働基準法上の「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業に使用される者で賃金を支払われる者をいいます(同法第9条)。業務委託契約か雇用契約かは、契約書のタイトルではなく、実態で判断されます。その判断基準は、行政の労働基準法研究会報告(労働基準法の「労働者」の判断基準について)(昭和60年12月19日)に整理されており、今日でも裁判実務等で用いられています。 同報告では、「使用従属性」(①使用者の指揮監督下で労働しているか、②報酬が労務の対償として支払われているか)を中心に、これを補強する要素として、事業者性の有無(機械・器具の負担、報酬の額など)や専属性の程度などを総合的に考慮するとされています。具体的には、仕事の依頼に対する諾否の自由の有無、業務遂行上の指揮監督の有無、時間的・場所的な拘束性、代替性の有無、報酬の性格などが評価要素になります。 学習塾の講師の場合、塾が用意する教室で、塾が指定する時間に、塾が定めるカリキュラムに沿って授業を行うのが通常です。時間割が固定され、授業内容や報酬体系を塾側が一方的に決定し、講師側が依頼を断りにくい関係にあると評価される場合、これらの要素から労働者性が肯定されやすい類型といえます。契約書の名称ではなく、こうした実態に基づいて判断される点に注意が必要です。
⚠️「業務委託にしておけば残業代も社会保険も発生しない」という運用は、税務調査での外注費否認、労働基準監督署の調査、講師からの未払賃金請求といった複数のリスクを招くおそれがあります。実態に即した契約形態の選択が重要です。
【根拠】労働基準法(昭和22年法律第49号)第9条(定義)/労働基準法研究会報告(労働基準法の「労働者」の判断基準について)(昭和60年12月19日)
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| Q | 週に数コマだけの非常勤講師にも、割増賃金は発生しますか? |
| A |
結論として、割増賃金(2割5分以上)は、法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えた部分に発生します。所定より長く働いても法定内にとどまる時間(いわゆる法内残業)には割増は不要ですが、働いた時間分の賃金そのものは支払う必要があります。
ここで区別が必要なのが、「所定労働時間」と「法定労働時間」です。所定労働時間は、就業規則や労働契約で定めた勤務時間で、法定労働時間は労働基準法が定める1日8時間・週40時間の上限です。所定を超えても法定内であれば、その超過分は通常の時間単価(1倍)で支払えば足り、割増は要しません。他方、法定労働時間を超えた分には、第37条の割増賃金(2割5分以上)が発生します。 週に数コマだけの非常勤講師であっても、これは同じです。夏期講習や試験対策で1日に多くのコマを担当し、1日8時間を超える日があれば、その日は割増が発生し得ます。また、複数の勤務日を合算して週40時間を超える場合も同様です。前掲の神奈川労働局パンフレットでも、時間外・休日労働協定の締結・届出がないまま、夏休み等の期間に1日最多で90分授業を7コマ(合計10時間30分)行わせていた事例が、監督指導の対象として紹介されています。
深夜(原則として午後10時から午前5時まで)に労働させた場合は、労働時間の長短にかかわらず、その時間について深夜の割増賃金(2割5分以上)が発生します。夜間まで開講する塾では、講師の退出時刻の管理が実務上のポイントになります。
【根拠】労働基準法(昭和22年法律第49号)第32条第1項・第2項(労働時間)、同法第37条(時間外、休日及び深夜の割増賃金)
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| Q | 残業代請求への対応で、最初に確認すべきことは何ですか? |
| A |
結論として、①労働条件通知書・雇用契約書の有無と内容、②賃金台帳・タイムカード等の労働時間記録、③講師に課している業務範囲、の3点です。
労働条件通知書で業務範囲やコマ給に含まれる業務が明示されていない場合、講師側から「授業外の業務時間は別途支払われるべきだ」という主張を受けたときに、反論材料が乏しくなります。また、労働時間の記録が不十分であると、講師側の自己申告ベースで労働時間が認定されるリスクが生じます。 労働基準法第108条は賃金台帳の調製義務を、同法第109条は労働関係に関する重要書類の保存義務を定めています。これらの書類は原則5年間、経過措置により当分の間は3年間の保存が必要です(同法附則第143条第1項)。保存がされていない場合は法令違反となるほか、訴訟においては使用者側に有利な反証材料を欠くことになり、講師側の主張する労働時間や業務内容に沿った認定がされやすくなります。
— 請求を受けたときに最初にすべき確認の流れ —
【根拠】労働基準法(昭和22年法律第49号)第108条(賃金台帳)、同法第109条(記録の保存)、同法附則第143条第1項(当分の間、保存期間は3年)
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守谷・取手・つくばみらいの学習塾事情
つくばエクスプレス(TX)沿線の守谷・つくばみらい・取手は、開業以降に子育て世帯が多く流入してきたエリアであり、駅前や郊外モール内に学習塾・個別指導塾が密集しています。守谷駅周辺やアクロスモール守谷、みらい平駅周辺、取手駅前には、大手フランチャイズ系の個別指導塾と地域密着型の中小塾が並立しており、講師の確保が経営課題となる場面も少なくありません。
講師の担い手は、筑波大学や都内へ通う学生アルバイト、社会人非常勤講師、業務委託講師など雇用形態が混在しやすく、コマ単位の労務管理が中心となります。そのため、授業外業務の取扱いや、夏期・冬期講習期の長時間化をめぐるトラブルが顕在化しやすい環境にあります。初動の対応で支払額が大きく変わることもあり、コマ給制度の見直し、労働条件通知書・就業規則の整備、業務委託契約の妥当性検討など、紛争前の段階で整理しておくべき論点も少なくありません。
なお、本記事の対象エリアにおける事業所を管轄する労働基準監督署は、次のとおりです。守谷市・常総市・つくばみらい市・坂東市は常総労働基準監督署。取手市・龍ケ崎市・牛久市は龍ヶ崎労働基準監督署。つくば市・土浦市は土浦労働基準監督署。
講師から残業代を請求された場合、初動の対応で支払額が大きく変わることがあります。守谷・取手・つくばみらい・柏など、TX沿線・常磐線沿線・茨城県南部・千葉県北西部の学習塾オーナー・教室長の方で、コマ給や授業外労働、固定残業代、業務委託契約の扱いにご不安がある場合は、状況をお聞きしたうえでご説明します。お気軽にお問い合わせください。
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労働基準法(昭和22年法律第49号)(デジタル庁)
・三菱重工業長崎造船所事件
判決文(裁判所ウェブサイト・最一小判平成12年3月9日)
・日本ケミカル事件
判決文(裁判所ウェブサイト・最一小判平成30年7月19日)
・労働基準法における「労働者」の判断基準(昭和60年労働基準法研究会報告)(厚生労働省)
・学習塾における講師等の労働条件の確保・改善のポイント(厚生労働省 神奈川労働局・2018年2月)
・労働基準監督署の管轄地域と所在地(茨城労働局)
2026年5月5日:初版公開
2026年7月7日:全面改訂(最高裁判例〈労働時間の定義・固定残業代〉の追加、固定残業代・管理監督者・法内残業の各論点を新設、労働者性の判断基準を明示、最新の条文・経過措置を再確認)
本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別事案への法的アドバイスではありません。具体的なご相談は弁護士にお問い合わせください。なお、本記事の内容は令和8年(2026年)7月時点の情報に基づいています。法律・実務の取扱いは今後変更される可能性があります。
公開日:2026年5月5日|最終更新日:2026年7月7日
