浮気や不倫・不貞慰謝料請求。 守谷市・取手市・常総市・つくばみらい市・龍ケ崎市・牛久市・つくば市など。誰に請求できるか・弁護士吉津和輝

家族法・離婚 / 慰謝料

不倫(浮気)の慰謝料請求
— 相場・時効・裁判所はどこになるか【守谷・取手・つくばみらいの方へ】

誰に・いくら・いつまでに請求できるのか、地元の管轄裁判所まで解説します
弁護士 吉津和輝 / 茨城県弁護士会所属
弁護士 吉津和輝(よしつ かずき)
茨城県弁護士会所属(登録番号57714)/2018年12月弁護士登録
主な取扱分野:離婚・親権、慰謝料請求、相続、刑事弁護
配偶者の不倫(不貞行為)を知り、慰謝料の請求を考えている方へ。この記事では、守谷市・取手市・つくばみらい市などTX(つくばエクスプレス)・常磐線沿線にお住まいの方に向けて、慰謝料を「誰に」「いくら」「いつまでに」請求できるのか、そして実際に裁判になった場合に地元ではどこの裁判所になるのかまで、条文と最高裁判例を確認しながら解説します。
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弁護士 吉津和輝(茨城県弁護士会所属)/〒302-0128 茨城県守谷市けやき台3-28-7
Q 不倫の慰謝料は誰に請求できますか?
A
結論として、不倫をした配偶者本人と、不倫相手の両方に請求できます。ただし、同じ損害について二重に受け取ることはできません。

不貞行為とは、配偶者のある者が、配偶者以外の者と肉体関係を持つことをいいます。最高裁判所は、夫婦の一方の配偶者と肉体関係を持った第三者は、故意または過失がある限り、他方の配偶者に対して慰謝料を支払う義務を負うと判断しています(最高裁昭和54年3月30日判決・民集33巻2号303頁)。

法律上の根拠は不法行為(民法709条・710条)です。配偶者と不倫相手は共同不法行為者(民法719条1項)として連帯して責任を負いますが、賠償されるべき損害の総額は一つであり、一方から満額の支払を受けたうえで、さらに他方から同じ損害分を受け取ることはできません。離婚しない場合に、不倫相手に対してだけ請求することも可能です。

【根拠】民法(明治29年法律第89号)第709条:「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。」
Q 慰謝料の相場はいくらですか?
A
結論として、裁判例の傾向ではおおむね50万円〜300万円程度の幅の中で、離婚に至ったかどうかや婚姻期間などの個別事情によって決まります。

一般的な目安として、不倫が原因で離婚に至った場合は100万〜300万円程度、離婚しない場合は50万〜150万円程度の認定が多いといわれます。ただし、定額の計算式があるわけではなく、金額は事案の事情によって上下します。「必ずいくら取れる」という性質のものではありません。

上がり得る事情
・婚姻期間が長い
・子どもがいる
・不貞の期間が長い、回数が多い
・不倫が原因で離婚や別居に至った
・相手が既婚と知っていた
・不誠実な対応が続いた
下がり得る事情
・不貞の期間が短い、回数が少ない
・夫婦関係が継続している
・不倫前から夫婦関係が悪化していた
・相手の資力が乏しい
・すでに配偶者から一部支払を受けた
— 慰謝料額に影響する主な事情(例示) —
Q 離婚するかまだ決めていません。それでも請求できますか?
A
結論として、離婚するかどうか決めていなくても、不貞行為そのものを理由とする慰謝料は請求できます。他方、「離婚させられたこと」自体の慰謝料を不倫相手に請求することは、原則としてできません。

最高裁平成31年2月19日判決は、夫婦の一方は、他方と不貞行為に及んだ第三者に対し、その第三者が夫婦を離婚させることを意図して婚姻関係に不当な干渉をするなどして離婚のやむなきに至らせたと評価すべき特段の事情がない限り、離婚に伴う慰謝料を請求することはできない、と判断しました。不貞行為そのものへの慰謝料請求と、「離婚したこと」への慰謝料請求は、法的に別物として扱われるということです。

なお、この最高裁判決の事件の第一審は、守谷市・取手市にお住まいの方の民事訴訟と同じ、水戸地方裁判所龍ケ崎支部で審理されたものでした(平成28年11月21日判決)。この地域の事案が、不倫慰謝料に関する重要な最高裁判例につながっています。

実務上の注意:不貞行為そのものの慰謝料には「知った時から3年」の時効があります(次のQ4)。この最高裁の事案も、不貞を知ってから3年以上が経過していたため「離婚慰謝料」の形で請求され、認められなかったものです。「離婚するか決めてから請求しよう」と先送りしているうちに、請求自体が難しくなることがあります。
Q 時効はいつまでですか?
A
結論として、不貞の事実と相手方(加害者)を知った時から3年、または不貞行為の時から20年で、時効により消滅します(民法724条)。

不倫関係が続いている場合でも、不貞を知った時から、それまでの行為分についての時効は進行するとされています(最高裁平成6年1月20日判決)。「関係が続いているから時効はまだ先」とは限らない点に注意が必要です。

また、内容証明などで請求書を送っただけでは、時効の完成が6か月間猶予されるにとどまります(催告・民法150条1項)。期限が迫っている場合は、その間に訴訟提起や示談の成立といった対応まで進める必要があります。

【根拠】民法(明治29年法律第89号)第724条:「不法行為による損害賠償の請求権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。 一 被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないとき。 二 不法行為の時から二十年間行使しないとき。」
Q どんな証拠が必要ですか?
A
結論として、「配偶者と相手が肉体関係を持ったこと」を推認させる客観的な資料が中心になります。

典型的なものとして、ホテルへの出入りが分かる写真・動画、メッセージアプリやSNSのやり取り、探偵の調査報告書、クレジットカードの利用明細や宿泊履歴などがあります。単体では弱い証拠でも、組み合わせによって不貞を推認できることがあるため、「決定的な証拠がないから無理」と自己判断せず、手元の資料一式を持ってご相談いただくのが確実です。

⚠️ 相手の車への無断のGPS設置や、他人の住居・スマートフォンへの無断の立ち入り・アクセスといった手段での証拠収集は、プライバシー侵害等として逆に責任を問われるおそれがあり、裁判で証拠として使えない場合もあります。収集方法に迷ったら、動く前にご相談ください。
Q 不倫相手の名前や住所が分かりません。それでも請求できますか?
A
結論として、相手を特定できないままでは請求できませんが、携帯電話番号などの手がかりがあれば、弁護士会照会(弁護士法23条の2)を通じて特定につながる場合があります。

慰謝料請求は、内容証明の送付にも訴訟の提起にも、相手の氏名・住所の特定が前提になります。配偶者が相手をかばって明かさないケースは珍しくありません。

弁護士は、受任した事件について、所属弁護士会を通じて官公庁や企業に必要な事項を照会する制度(弁護士会照会)を利用できます。例えば相手の携帯電話番号が分かっていれば、電話会社への照会が契約者の氏名・住所の特定につながる場合があります。もっとも、照会に必ず回答が得られるとは限りません。また、LINEなどのアカウントしか手がかりがない場合は、特定のハードルが高いのが実情です。

【根拠】弁護士法(昭和24年法律第205号)第23条の2第1項:「弁護士は、受任している事件について、所属弁護士会に対し、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることを申し出ることができる。」
SNSの情報などから自力で住所を突き止めて相手に接触すると、トラブルが拡大したり、かえって証拠を消されたりするおそれがあります。電話番号・車のナンバー・勤務先など、手がかりの種類によって取り得る手段が変わるため、いま何が分かっているかを整理したうえでご相談ください。
Q 請求の流れは?裁判になったら、どこの裁判所ですか?
A
結論として、一般的には「①内容証明による請求 → ②交渉・示談 → ③訴訟」の順に進みます。訴訟になった場合、守谷市・取手市・利根町にお住まいの方は、請求額140万円以下なら取手簡易裁判所、140万円を超えるなら水戸地方裁判所龍ケ崎支部が基本的な管轄です。
1
内容証明で請求
請求の意思と金額を書面で明確に伝える
2
交渉・示談
条件が合意できれば示談書を作成して終了
3
訴訟
合意できない場合は裁判所の判断を求める

多くの事案は②の示談までで解決します。示談書には、支払条件のほか、口外禁止条項、接触禁止条項、求償権の放棄(Q9参照)などの条項を整えるのが通常です。

③の訴訟に進む場合、簡易裁判所と地方裁判所の振り分けは、請求額140万円が基準です(裁判所法33条1項1号)。裁判所ウェブサイトの管轄区域表によれば、守谷市・取手市・北相馬郡利根町の管轄は、簡易裁判所が取手簡易裁判所(取手市取手3-2-20)、地方裁判所が水戸地方裁判所龍ケ崎支部(龍ケ崎市4918)です。つくばみらい市は、土浦簡易裁判所・水戸地方裁判所土浦支部の管轄になります。

慰謝料のような金銭の支払を求める訴えは、原則として支払を受ける側の住所地が「義務履行地」となるため(民法484条1項)、相手が遠方に住んでいる場合でも、自分の住所地を管轄する裁判所に訴えを起こせることが多くあります(民事訴訟法5条1号)。相手の住所が県外でも、地元の裁判所で進められる可能性があるということです。
Q 相手から「夫婦関係はもう破綻していた」と反論されたら?
A
結論として、不貞行為の当時すでに婚姻関係が破綻していた場合、特段の事情のない限り不倫相手は責任を負わないというのが最高裁判例のため、「破綻していたかどうか」が重要な争点になります。

最高裁平成8年3月26日判決は、夫婦の婚姻関係が不貞行為の当時すでに破綻していたときは、特段の事情のない限り、第三者は不法行為責任を負わないと判断しました。不倫相手側からの反論として、実務でも頻繁に主張されるものです。

もっとも、「夫婦仲が冷えていた」「別居していた」というだけで直ちに破綻と認められるわけではありません。別居の理由や期間、離婚に向けた話し合いの有無、修復への努力など、諸事情の総合判断となります。この反論が出てきた場合には、夫婦関係の時系列と裏付け資料の整理が結論を左右します。

Q 離婚しない場合、「求償」に注意と聞きました。どういうことですか?
A
結論として、不倫相手に慰謝料を支払わせても、後から不倫相手があなたの配偶者に負担分の支払(求償)を求め、結果的に家計からお金が出ていく形になり得る、という問題です。示談書での手当てが重要です。

Q1のとおり、配偶者と不倫相手は連帯して責任を負いますが、両者の内部では責任の割合に応じた「負担部分」があると考えられています。一方が自分の負担部分を超えて支払った場合、他方に対してその超えた分の支払を求めることができると解されており、これを求償といいます。

例えば、離婚しないケースで不倫相手が150万円を支払った後、「半分はあなたの配偶者の負担分だ」として配偶者に75万円を請求してくると、夫婦の家計としては、受け取った金額の一部が出ていくのと同じことになります。離婚する場合には生じにくい、婚姻を続けるケース特有の問題です。

そこで実務では、示談書に「不倫相手は、あなたの配偶者に対する求償権を放棄する」という条項を入れる代わりに、支払額を調整するといった形で解決することが多くあります。求償の処理は金額交渉と表裏一体のため、示談書に署名する前の設計が結果を左右します。

Q 弁護士に依頼するメリットは何ですか?
A
結論として、①適正額の見極め、②相手と直接やり取りしない交渉、③示談書の条項整備、④訴訟までの一貫対応が主なメリットです。

金額の適否だけでなく、相手の特定(Q6)、時効までの手順管理(Q4)、そしてQ9で述べた求償の処理や口外禁止・接触禁止条項の設計といった示談書の内容面で、対応の差が出やすい分野です。

また、この類型は感情的な対立が強く、当事者同士のやり取りでは話がこじれたり、不利な条件で合意してしまったりするリスクがあります。代理人を立てて書面ベースで進めることで、金額・支払方法・口外禁止・接触禁止・求償の各条件を冷静に詰めることができます。

守谷・取手エリアの方の実情に触れて
TX・常磐線で都内へ通勤する共働き世帯の多いこのエリアでは、平日の日中に相手方対応や裁判所への出頭の時間を確保しにくいのが実情です。取手簡易裁判所は取手市の市街地にありますが、水戸地方裁判所龍ケ崎支部(龍ケ崎市)へは公共交通の便が限られ、車での移動が現実的です。当職は面談のほかZOOMでの初回相談にも対応しており、平日日中に動きにくい方も、お仕事の状況に合わせてご相談いただけます(土日は事前予約制)。
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不倫の慰謝料請求は、金額・証拠・時効・示談条項と、判断すべき点が多い分野です。「証拠はあるが相手が応じない」「いくら請求できるのか分からない」「時効が心配」という段階のご相談も承っています。離婚・慰謝料に関する初回の法律相談は無料で対応しております(面談またはZOOM)。

弁護士 吉津和輝
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参考資料・情報源

e-Gov法令検索(民法・民事訴訟法・裁判所法の条文確認)
裁判所ウェブサイト「茨城県内の管轄区域表」
裁判所 判例検索システム(最高裁昭和54年3月30日判決、最高裁平成8年3月26日判決、最高裁平成6年1月20日判決、最高裁平成31年2月19日判決)

更新履歴

2026年7月4日 全面リライト(最高裁判例・時効の実務上の注意・管轄裁判所・相手方の特定方法・求償の解説を追加)
2026年2月28日 公開

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別事案への法的アドバイスではありません。具体的なご相談は弁護士にお問い合わせください。なお、本記事の内容は令和8年(2026年)7月時点の情報に基づいています。法律・実務の取り扱いは今後変更される可能性があります。
公開日:2026年2月28日|最終更新日:2026年7月4日