当職の弁護士業務について

顧問弁護士・企業法務

中小企業に顧問弁護士は必要か?何をしてくれる?
— AI時代の顧問契約|守谷・取手・茨城県南

契約書・労務・債権回収・2026年の法改正対応まで
弁護士 吉津和輝 / 茨城県弁護士会所属
弁護士 吉津和輝(よしつ かずき)
茨城県弁護士会所属(登録番号57714)/2018年12月弁護士登録
主な取扱分野:企業法務(顧問契約・契約書・労務)・債権回収・カスハラ対応
守谷市・取手市・つくばみらい市・常総市など茨城県南部で会社を経営されている方へ。「顧問弁護士は大企業のもの」「AIがあれば弁護士はいらないのでは」——そうした疑問に、弁護士がQ&A形式でお答えします。顧問弁護士の具体的な仕事の中身、費用の目安、そして令和8年(2026年)に中小企業へ影響する法改正への備えまで解説します。
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弁護士 吉津和輝(茨城県弁護士会所属)/〒302-0128 茨城県守谷市けやき台3-28-7
Q 顧問弁護士とは何ですか?具体的に何をしてくれるのですか?
A
結論として、顧問弁護士とは、会社と顧問契約を結び、日常の法律相談・契約書チェック・労務対応・債権回収などを継続的にサポートする弁護士のことです。

大企業には法務部がありますが、中小企業の多くにはありません。顧問弁護士は、社外にいる「自社専属の法務担当」として、経営の中で生じる法律問題の相談窓口になります。主な仕事は次の5つです。

① 日常の法律相談
「この要求に応じるべきか」を、トラブルが小さいうちに相談できます。
② 契約書のチェック・作成
不利な条項を締結前に発見・修正。自社の書式整備も依頼できます。
③ 労務問題への対応
問題社員対応・残業代請求・ハラスメント対応を初動から助言します。
④ 債権回収・取引先トラブル
売掛金の未回収やクレーム対応で、代理人として交渉できます。
⑤ 重要な契約交渉のサポート
交渉の場面で法的な問題点を指摘し、不利な合意をしてしまうリスクを下げます。
— 顧問弁護士の主な5つの仕事 —

ポイントは、①〜⑤のすべてに共通する「予防法務」の視点です。トラブルが起きてから弁護士を探すのではなく、起きる前に相談できる体制をつくることが、顧問契約の本質的な価値です。

Q AIで契約書チェックができる時代です。顧問弁護士は不要になりませんか?
A
結論として、AIは下調べや文案作成の強力な道具ですが、個別の事案に責任をもって助言し、会社の代理人として交渉や訴訟を行えるのは弁護士だけです。

AIによる契約書チェックは、条項の抜けの洗い出しやたたき台の作成には役立ちます。当職自身、調査や文書作成の補助としてAIを日常的に活用しています。だからこそ実感するのは、AIの出力には「もっともらしい誤り」が混ざることがあり、存在しない条文や判例を示すことすらある、という点です。契約書の一つの条項の誤りは、数年後の紛争で致命傷になり得るため、令和8年(2026年)7月時点では、専門家による最終確認が欠かせません。

また、AIは入力された情報の範囲でしか答えられません。取引先との力関係、業界の商慣習、自社の過去の経緯といった「書面に表れない事情」を踏まえてリスクの重みづけを判断するのは、依頼者と継続的に対話している顧問弁護士の役割です。

さらに、相手方との交渉や訴訟を報酬を得て代理することは、弁護士法により弁護士でない者は業として行えません。AIやAIを使う事業者が、会社の代わりに相手と交渉してくれるわけではないのです。

【根拠】弁護士法(昭和24年法律第205号)第72条本文
「弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件……その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。」

「AIで一次チェック、弁護士で最終判断と交渉」という役割分担が、コストと安全性のバランスの取れた現実的な使い方だと考えています。

Q 顧問弁護士がいないと、どんな損をすることがありますか?
A
結論として、トラブルが起きてから相談すると打てる手が限られ、回収や防御が難しくなる場合があります。典型例は「契約書」「売掛金」「解雇」の3つです。

① 契約書のひな形流用。インターネットのひな形をそのまま使うと、実際の取引内容に合わず、いざというとき自社を守れない内容になっていることがあります。紛争になってから「契約書にこう書いてある」と言われても、締結後に覆すのは容易ではありません。

② 売掛金の放置。売掛金などの債権には消滅時効があります。原則として、権利を行使できることを知った時から5年間行使しないと、時効により消滅する可能性があります。「取引先だから言いにくい」と請求を先送りしているうちに、回収の法的手段を失うおそれがあります。

【根拠】民法(明治29年法律第89号)第166条第1項第1号
「債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。 一 債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき。」

③ 手順を踏まない解雇。解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない場合には無効となります。感情的に「明日から来なくていい」と告げてしまうと、後日、解雇無効と未払賃金の支払を求められる場面があり、経営への影響は小さくありません。

【根拠】労働契約法(平成19年法律第128号)第16条
「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」

いずれも共通するのは、「事前に、または早い段階で相談していれば選択肢が多かった」という点です。顧問弁護士がいれば、この初動の遅れを避けやすくなります。

Q 2026年(令和8年)の法改正で、中小企業は何に対応が必要ですか?
A
結論として、令和8年(2026年)は、1月施行の「取適法」(旧・下請法)と、10月1日施行のカスタマーハラスメント対策義務化という、中小企業に直結する2つの大きな法改正があります。
2026年1月1日施行
下請法 → 取適法へ
手形払い等の禁止、従業員数基準の追加による適用範囲の拡大など。発注側・受注側の双方に影響。
2026年10月1日施行
カスハラ対策の義務化
改正労働施策総合推進法により、従業員を雇う全事業主に相談体制の整備等が義務に。
— 令和8年(2026年)に中小企業へ影響する2つの法改正 —

① 取適法(中小受託取引適正化法)。従来の「下請代金支払遅延等防止法(下請法)」が改正され、令和8年1月1日から、正式名称「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」(略称:中小受託取引適正化法・取適法)として施行されています。手形払い等の禁止や、資本金基準に加えた従業員数基準の導入による適用対象の拡大が主な改正点です。発注する側の会社は運用の見直しが必要になる場面があり、受注する側の会社にとっては価格協議や支払条件について守られる範囲が広がりました。

② カスハラ対策の義務化。令和7年6月11日に公布された改正労働施策総合推進法により、令和8年10月1日から、顧客等からの著しい迷惑行為(カスタマーハラスメント)への対策が、事業主の雇用管理上の措置義務となります。パワーハラスメント防止措置(同法第30条の2)と同じ枠組みで、従業員を1人でも雇用していれば中小企業も対象です。対応方針の明確化や相談体制の整備などを、施行までに準備しておく必要があります。

こうした法改正への対応は、就業規則・契約書・社内マニュアルの見直しとセットで進める必要があります。「自社は対象になるのか」「何から手を付けるべきか」という段階からの相談も、顧問弁護士の典型的な仕事の一つです。

法改正は毎年のようにあります。改正情報を自社だけで追いかけ続けるのは負担が大きく、この「情報のアップデート」を外部に持てることも顧問契約の価値です。

Q 顧問料はいくらぐらいかかりますか?
A
結論として、顧問料は事務所やプランによって異なりますが、中小企業向けでは月額3万円〜5万円程度からとされることが多いです。

一般に、日常の法律相談や契約書チェックは月額顧問料の範囲に含まれることが多い一方、訴訟対応や複雑な書面の作成などは別料金となるのが通常です。「月額に何が含まれ、何が別料金か」は契約前に必ず確認すべきポイントです。

費用対効果の考え方としては、トラブルが訴訟に発展した場合、弁護士費用だけでなく、対応に割かれる経営者・従業員の時間や取引関係への影響も含めた負担が生じます。事案によっては個別依頼の費用が数十万円以上になることもあり、月額数万円の顧問料は、こうした事態を予防するための投資と位置づけることができます。

当職の顧問プランの内容と費用は、会社の規模やご相談の頻度に応じて、ご相談時に個別にお見積りをご提示します。詳しくは顧問契約の紹介ページをご覧ください。

Q どんな会社に顧問弁護士をおすすめしますか?
A
結論として、契約書を頻繁に交わす会社・従業員を雇用している会社・過去にトラブルを経験した会社には、特に顧問弁護士の活用をおすすめします。

次のいずれかに当てはまる場合は、顧問契約の検討に値します。

□ 取引先と契約書・注文書を頻繁に交わしている
□ 従業員を雇用している(人数を問わず。カスハラ対策義務化の対象です)
□ 建設・製造・運送などで受発注の関係があり、取適法の適用があり得る
□ 過去に労務トラブル・取引先とのトラブル・未回収の売掛金を経験した
□ 新しい事業やサービスを始める予定がある
□ 外国人材の雇用や、個人情報を多く扱う業務がある

逆に、相談事項がごくまれな会社であれば、まずはスポット(単発)での相談から始め、必要性を実感してから顧問契約に移行するという順序でも構いません。無理に顧問契約を勧めることはしません。

Q 守谷・取手など地元の弁護士に顧問を頼むメリットは何ですか?
A
結論として、直接顔を合わせた打ち合わせがしやすいこと、そして地域の商圏・取引環境を踏まえた相談ができることです。

当職の事務所は守谷市けやき台にあり、守谷・取手・つくばみらい・常総・坂東など茨城県南部と、我孫子・柏・野田など千葉県北西部の企業からのご相談に対応しています。日常の相談はZOOMやメールで、重要な局面では対面でじっくりと、という使い分けができます。

また、このエリアの企業から寄せられるご相談には、地域の産業構造が反映されます。地元で活動する弁護士として、そうした地域の事業環境を前提にした相談ができることは、顧問契約において大きな意味を持つと考えています。

守谷・茨城県南エリアの中小企業と法務事情

TX(つくばエクスプレス)沿線の守谷・つくばみらい周辺は、都心へのアクセスの良さを背景に人口と事業所が増えてきたエリアです。一方、圏央道のインターチェンジ周辺では物流施設や工業団地の立地が進み、常総・坂東方面には製造業や農業関連の事業者も多く所在します。建設・製造・運送の受発注が絡む業種では、令和8年1月施行の取適法(旧・下請法)への対応や価格転嫁の交渉が現実的な課題となっており、また人手不足を背景に外国人材を雇用する会社も見られます。こうした地域の事業環境に即した企業法務のご相談に、地元・守谷の弁護士として対応しています。

まとめ

顧問弁護士は「大企業のもの」ではありません。法務部を持てない中小企業こそ、月額数万円の顧問契約によって、契約書・労務・債権回収・法改正対応をカバーする法務体制を持つことができます。AIが普及した今も、個別の事案に責任をもって助言し、会社の代理人として動けるのは弁護士だけです。

「何か起きてから」ではなく「起きる前から」の連携が、会社を守る最も確実な方法です。顧問契約にご興味のある方は、まずはお気軽にご相談ください。

CONTACT

守谷市・取手市・つくばみらい市・常総市・坂東市・龍ケ崎市・牛久市・つくば市・土浦市・我孫子市・柏市・野田市など、茨城県南部・千葉県北西部の中小企業の顧問契約・企業法務のご相談をお受けしています。初回のご相談は面談またはZOOMで承ります。メールでのお問い合わせは24時間受け付けています。

弁護士 吉津和輝
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参考資料・情報源

e-Gov法令検索(弁護士法・民法・労働契約法・労働施策総合推進法・取適法の各条文)
厚生労働省「令和7年労働施策総合推進法等の一部改正について」
公正取引委員会「中小受託取引適正化法(取適法)関係」

更新履歴

2026年7月4日:Q&A形式へ全面改訂。取適法(令和8年1月1日施行)・カスハラ対策義務化(令和8年10月1日施行)の解説と根拠条文を追加。
2026年3月15日:初版公開。

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別事案への法的アドバイスではありません。具体的なご相談は弁護士にお問い合わせください。なお、本記事の内容は令和8年(2026年)7月時点の情報に基づいています。法律・実務の取り扱いは今後変更される可能性があります。
公開日:2026年3月15日|最終更新日:2026年7月4日

 

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弁護士 吉津和輝(茨城県弁護士会所属) 守谷・守谷市・取手市・つくばみらい市・常総市・龍ケ崎市・牛久市・土浦市・古河市・我孫子市・野田市など茨城県・千葉県北西部の交通事故のご相談をお受けしています。初回相談無料です。お気軽にお問い合わせください。