| Q | 坂東市で離婚するには、どんな方法がありますか? |
| A |
離婚の方法には、(1)協議離婚、(2)調停離婚、(3)審判離婚、(4)裁判(判決)離婚の4つがあります。まずは話し合い(協議)から始まり、まとまらない場合に家庭裁判所の手続きへ進むのが一般的な流れです。
最も基本となるのが協議離婚です。民法は「夫婦は、その協議で、離婚をすることができる」と定めており、夫婦が合意して市区町村に離婚届を提出すれば離婚が成立します。坂東市にお住まいの場合、届出先は坂東市役所の戸籍担当窓口などになります。
【根拠】民法(明治29年法律第89号)第763条:「夫婦は、その協議で、離婚をすることができる。」
話し合いで合意できないときは、家庭裁判所に離婚調停(夫婦関係調整調停)を申し立てます。調停は、調停委員を介して話し合う手続きで、合意ができれば調停成立となります。調停でもまとまらない場合、家庭裁判所が判断を示す審判が行われることがあり、それでも解決しないときは、離婚を求めて訴訟(裁判離婚)を提起することになります。 なお、裁判で離婚が認められるには、不貞行為や悪意の遺棄、配偶者の生死が3年以上明らかでないこと、婚姻を継続し難い重大な事由があることなど、民法第770条が定める法律上の離婚原因が必要です。どの段階にいるかによって進め方や準備すべき資料が変わりますので、状況に応じた整理が大切です。
— 離婚の4つの進め方 —
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| Q | 離婚調停は、坂東市のどこの家庭裁判所に申し立てますか? |
| A |
坂東市の家事事件(離婚調停など)を扱う家庭裁判所は、水戸家庭裁判所 下妻支部です。坂東市内には家庭裁判所がないため、原則として下妻支部(下妻市)まで足を運ぶことになります。
水戸家庭裁判所下妻支部の管轄区域には、下妻市・結城市・筑西市・古河市・坂東市・常総市・結城郡八千代町・猿島郡五霞町・境町などが含まれます。所在地は茨城県下妻市下妻乙99です。
坂東市は市内に鉄道駅がなく、移動は自動車が基本の地域です。最寄りのつくばエクスプレス守谷駅からはバスでおよそ30分かかり、下妻支部までも自家用車での通所が現実的という方が多くいらっしゃいます。調停は1か月に1回程度のペースで複数回開かれることが一般的で、平日の日中に裁判所へ通う負担も考えておく必要があります。
なお、離婚調停の申立先は、原則として相手方の住所地を管轄する家庭裁判所、または夫婦が合意で定めた家庭裁判所です。相手方が坂東市以外にお住まいの場合は、申立先が下妻支部とは限りません。ご自身のケースでどこに申し立てるべきかは、相手方の住所などをもとに個別に確認する必要があります。 遠方の裁判所への通所が難しい場合や、まず方針だけ整理したいという段階では、ご相談の進め方を含めてお気軽にお問い合わせください。当職は初回のご相談を面談またはZOOM(オンライン)でお受けしています。 |
| Q | 2026年4月から始まった「共同親権」とは何ですか? |
| A |
共同親権とは、離婚後も父母の双方が子の親権者となる仕組みです。2026年(令和8年)4月1日に施行された改正民法により、離婚後の親権を「共同親権」と「単独親権」のいずれかから定められるようになりました。すべての離婚で共同親権になるわけではなく、選択肢の一つです。
改正前の民法は、離婚後の親権を父母どちらか一方のみとする「単独親権」を採用していました。2024年(令和6年)に成立した民法等の一部を改正する法律(令和6年法律第33号)により、離婚後も父母双方を親権者と定めることが可能になりました。協議離婚であれば父母の話し合いで親権者を定め、合意できないときは家庭裁判所が「子の利益」を基準に判断します。
【根拠】民法第819条第1項:「父母が協議上の離婚をするときは、その協議で、その双方又は一方を親権者と定める。」/同条第2項:「裁判上の離婚の場合には、裁判所は、父母の双方又は一方を親権者と定める。」
もっとも、共同親権が常に望ましいとされるわけではありません。改正民法は、父又は母が子の心身に害悪を及ぼすおそれがあると認められるときや、父母の一方が他方からの暴力などにより共同で親権を行うことが困難と認められるときなどは、父母の一方を親権者と定めなければならないとしています(同条第7項)。DVや虐待が関係するケースでは、単独親権とすべき事情を丁寧に主張・立証することが重要になります。
— 離婚後の親権は2つから定める(2026年4月〜) —
⚠️ どちらの親権が認められるかは、子の利益を中心に、父母と子の関係、父母相互の関係その他一切の事情を踏まえて判断されます。一律の結論があるわけではなく、ご家庭ごとの事情を整理することが出発点になります。
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| Q | 子どもの養育費や親子交流(面会交流)はどう決めますか? |
| A |
養育費・親子交流(面会交流)は、まず父母の協議で定めます。協議が調わないときは家庭裁判所が定めることになり、いずれの場合も「子の利益」を最も優先して考慮するものとされています。
民法は、協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者、父又は母と子との交流(親子交流)、子の監護に要する費用の分担などを協議で定めると規定しています。協議がまとまらないときは、家庭裁判所が定めます。
【根拠】民法第766条第1項:父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者、父又は母と子との交流、子の監護に要する費用の分担その他必要な事項をその協議で定める。この場合、子の利益を最も優先して考慮しなければならない(要旨)。
2026年4月施行の改正では、親の責務に関する規定も明確化されました。民法第817条の12は、父母が子の人格を尊重するとともに、子が自己と同程度の生活を維持できるよう扶養しなければならないと定めています(同条第1項)。また父母は、婚姻関係の有無にかかわらず、子に関する権利の行使や義務の履行について、子の利益のため互いに協力しなければならないとされています(同条第2項)。養育費は、父母双方の収入や子の人数・年齢などをふまえて決めるのが一般的です。 取り決めた内容を書面に残しておくことは、後日のトラブルを避けるうえで大切です。具体的な金額の目安や取り決め方法は事案によって異なりますので、お困りの際はご相談ください。 |
| Q | 財産分与はいつまで請求できますか? |
| A |
財産分与とは、婚姻中に夫婦が協力して築いた財産を、離婚にあたって分け合う制度です。2026年4月施行の改正により、家庭裁判所への請求ができる期間が、離婚の時から「2年」から「5年」に延長されました。
財産分与は、まず当事者間の協議で行います。協議が調わないとき、または協議ができないときは、家庭裁判所に協議に代わる処分を請求できます。ただし、改正後の民法では、離婚の時から5年を経過したときはこの請求ができないとされています。
【根拠】民法第768条第2項:協議が調わないとき等は家庭裁判所に協議に代わる処分を請求できる。ただし、離婚の時から5年を経過したときは、この限りでない(要旨)。
また改正民法は、婚姻中の財産の取得・維持についての各当事者の寄与の程度は、それが異なることが明らかでないときは相等しいものとする旨を定めています(同条第3項)。実際の分け方は、財産の種類や額、双方の事情によって変わりますので、対象となる財産の整理から始めることをおすすめします。 |
| Q | 別居中の生活費(婚姻費用)は相手に請求できますか? |
| A |
夫婦には、収入などに応じて婚姻から生ずる費用を分担する義務があります。別居中であっても婚姻関係が続いている間は、生活費(婚姻費用)の分担を求めることができます。
民法は、夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならないと定め、また、夫婦はその資産・収入その他一切の事情を考慮して婚姻から生ずる費用を分担すると規定しています。離婚に向けて別居している間も、この分担義務は基本的に続きます。
【根拠】民法第752条:「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。」/民法第760条:「夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する。」
分担額について話し合いがまとまらないときは、家庭裁判所に婚姻費用分担の調停・審判を申し立てることができます。金額は双方の収入や子の有無などをもとに判断されます。別居の開始時期や請求の方法によって扱いが変わることもありますので、早めの整理が役立ちます。 |
坂東市は市内に鉄道駅がなく、つくばエクスプレス守谷駅や東武野田線愛宕駅、関東鉄道常総線の各駅からバスやタクシーでアクセスする地域です。離婚調停の場となる水戸家庭裁判所下妻支部(下妻市)への通所も、多くの方が自家用車を利用されます。調停は平日の日中に複数回開かれるため、お仕事や子育てとの両立を考えておくことも大切です。当職は守谷市に事務所を置き、坂東市をはじめ茨城県西部・県南の方からのご相談に対応しています。来所が難しい場合の初回相談は、面談のほかZOOM(オンライン)でもお受けしています。
離婚は、親権・養育費・財産分与・婚姻費用など、決めることが多く、進め方によって準備すべき資料も変わります。坂東市で離婚をお考えの方は、まず状況をお聞きしたうえで、見通しと選択肢を整理してご説明します。一人で抱え込まず、お気軽にお問い合わせください。
共同親権・養育費・財産分与など、テーマ別の解説記事を準備中です。
坂東市・常総市・つくばみらい市・守谷市・取手市・下妻市・境町・八千代町・五霞町をはじめ、茨城県西部・県南、千葉県北西部の離婚・親権・養育費に関するご相談をお受けしています。弁護士 吉津和輝(茨城県弁護士会所属)までお気軽にどうぞ。
・民法(e-Gov法令検索・デジタル庁)
・民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について〔令和8年4月1日施行〕(法務省)
・水戸家庭裁判所下妻支部(裁判所ウェブサイト)
2026年6月8日:記事を公開しました(2026年4月施行の改正民法に対応)。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別事案への法的アドバイスではありません。具体的なご相談は弁護士にお問い合わせください。本記事の内容は令和8年(2026年)6月時点の情報に基づいています。法律・実務の取り扱いは今後変更される可能性があります。
公開日:2026年6月8日|最終更新日:2026年6月8日